2012 Fiscal Year Research-status Report
パラメトリックスピーカと音響トラッキングによる立体音響システムに関する研究
Project/Area Number |
24700126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中山 雅人 立命館大学, 情報理工学部, 助手 (90511056)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 立体音響 |
Research Abstract |
本研究を効率よく遂行するために,本研究に関する課題を「パラメトリックスピーカを利用した受聴者の耳元位置(形状)の検出」,「パラメトリックスピーカによる音響ビームの制御とパラメトリックスピーカの配置に関する検討」,「左右の耳元にそれぞれにパラメトリックスピーカでオーディオスポットを形成することによる立体音場再現」の3つの研究課題に分割する.そして,研究代表者がそれぞれの課題に並行して取り組むことにより,効率的に研究を遂行した. 「パラメトリックスピーカを利用した受聴者の耳元位置(形状)の検出」に関しては,特にパラメトリックスピーカを利用したアレー信号処理に関する検討を重点的に行った.また,物体の反射係数や距離減衰が送信波と反射波の位相干渉に対して及ぼす影響に関する詳細な実験的検証に関する検討も行った. 「パラメトリックスピーカによる音響ビームの制御とパラメトリックスピーカの配置に関する検討」に関しては,パラメトリックスピーカの配置がどの程度の自由度で許容されるのかを含めて実環境における綿密な計測実験を行った. 「左右の耳元にそれぞれにパラメトリックスピーカでオーディオスポットを形成することによる立体音場再現」に関しては,音響測距法(音響レーダ技術)により得られた距離情報とスピーカ配置を考慮することで,トランスオーラル方式では必要不可欠であった逆フィルタを設計しない小規模な立体音場再現システムをパラメトリックスピーカを利用する形に応用するシステムを試作した. 上記の通り,初年度では本研究の基盤となる各研究課題に取り取り組んだ.その研究の成果として,学術論文5件,国際会議19件に加えて多数の研究成果を国内学会にて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を効率よく遂行するために,本研究に関する課題を「パラメトリックスピーカを利用した受聴者の耳元位置(形状)の検出」,「パラメトリックスピーカによる音響ビームの制御とパラメトリックスピーカの配置に関する検討」,「左右の耳元にそれぞれにパラメトリックスピーカでオーディオスポットを形成することによる立体音場再現」の3つの研究課題に分割している.本年度予定していた各研究課題に並行して取り組むことにより,効率的に研究を遂行できた.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度において得られた各研究成果をさらに発展させることで,分割した各研究課題に関して完成度を高める検討を行いたい.特に,「パラメトリックスピーカを利用した受聴者の耳元位置(形状)の検出」に関して,さらなる高精度化を目指して検討を行う予定である.さらに,2年目である平成25年度は,初年度である平成24年度において得られた各研究成果の統合とシステムの開発に対して本格的に着手したい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
12年度の経費執行はほぼ計画通りであったが,より効率的に物品購入を行った結果,端数が未使用金として生じた.来年度はパラメトリックスピーカの研究をより推進するため,パラメトリックスピーカ増設キットを購入したい.また,謝金,旅費に関して研究費を執行したい.謝金は,本研究を遂行する上で必要な実験の補助として大学院生をアルバイトとして雇用する必要があるためであり,旅費については,本研究の成果を広く国内外に発表し,また本研究を推進する上で必要不可欠な研究資料の収集を行うための研究経費である.特に外国旅費は計上している予算全体に対して大きな割合で執行する予定である.これは,海外における最新の研究動向を分析することは非常に重要であり,海外においても本研究の成果を発信することを重視しているためである.
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Research Products
(9 results)