2013 Fiscal Year Annual Research Report
識別パターン発見手法に基づく確率モデルの説明的分析手法の開発
Project/Area Number |
24700141
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
亀谷 由隆 名城大学, 理工学部, 准教授 (60361789)
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Keywords | ベイジアンネットワーク / 識別パターン発見 / 説明的分析 |
Research Abstract |
本研究では,確率モデル,特に広く普及しているベイジアンネットに基づく機械学習における説明可能性の向上を目指し,近年データマイニング分野で注目される識別パターンの発見手法に基づく効率的なベイジアンネットの説明的分析手法の開発を行った.まず,識別パターン発見手法の洗練を行い,飽和頻出パターン発見手法 LCM を識別パターン向けに拡張したアルゴリズムを開発した.このアルゴリズムではパターン長が上にも関わらず識別スコア(説明性)が低い冗長なパターンを取り除くための制約(生産性制約)を導入しており,元々冗長性を排除する飽和集合にこの生産性制約を加えることにより,理解しやすいパターンを効率的に抽出できることを確認した.この成果は 2013年に開催されたデータマイニング分野の国際会議 DaWaK-13 にて発表されている.同時に F-score, support difference, カイ二乗値,Yuan et al. の generalized Bayes factor などの識別スコアを実データで検討し,F-score や support difference は探索効率とパターンの理解可能性のバランスに優れることを確認している.また,パターンの表現形式として従来の AND 式のみではなく,AND/OR 式を用いることで理解可能性が向上することを国内研究会で発表した.更に並行してベイジアンネットの確率推論アルゴリズムである接合木 (junction tree) アルゴリズムの調査及び実装を進め,プロトタイプを完成している.この確率推論アルゴリズムを上記のパターン発見アルゴリズムの中に組み込むことで説明的分析手法を行う目途がついたと言える.今後,本研究の成果を発表していく予定である.
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