2012 Fiscal Year Research-status Report
児童見守りシステムのための高度な目的地推定手法の研究
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24700149
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
今野 将 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (50333894)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 知的エージェント / ユビキタスシステム / 児童見守り |
Research Abstract |
平成24年度は「課題1.児童の移動履歴から児童エージェントに必要な施設訪問履歴・イベント参加履歴の抽出」、「課題2.児童エージェントの知識となる地域情報の効率的な取得方法」、「課題3.各履歴を用いて目的地の推定を行う児童エージェントの知識設計」の検討を行い、「課題4.児童エージェントの詳細設計と開発」、「課題5.推定した目的地の効果的な表示インタフェース」の概念設計を行った。 課題1に関しては、これまでの研究成果や既存の研究をもとに、地図データと移動履歴を解析し、施設訪問履歴およびイベント参加履歴を生成する方法についての検討を行った。課題2に関しては、これまでの研究成果をもとに、各自治体などがホームページ上で公開している情報などから、児童の目的地推定に必要な情報の抽出し取得する方法についての検討を行った。課題3に関しては、課題1 および課題2 で抽出・取得した履歴・情報を元に、児童エージェントの目的地推定のための知識設計を行った。この際に、従来手法の問題点である「移動履歴の量」「移動履歴の収集期間」を解決するために、各履歴毎に異なる推定手法を用いること、および目的地推定の知識として条件付き確率を用いた目的地推定手法や隠れマルコフモデルを用いた目的地推定手法を検討し、設計・試作を行った。課題4および課題5に関しても、課題1~3及び課題4の結果に基づき概念設計および試作を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1に関しては、これまでの研究成果を元に検討及び試作まですすめることができた。課題2に関しては、各自治体や団体(警察など)のホームページからデータを取得する方法を検討したが、各自治体た団体毎にページの記述形式が異なるため、特定のページに特化した手法の検討・試作までしか行えなかった。また、課題3に関しては課題1及び課題2が完成したと仮定した上で先行して検討・試作を行った。これにより試作した目的地推定手法に関する論文を執筆し電気学会C部門の論文誌に採録が決定した(発行は25年度)。課題4は課題2に関連して知識設計の概念設計までしか行えなかった。課題5は、先行して試作開発を行い、フィーチャーフォン・スマートフォン・パーソナルコンピュータの各画面サイズや入力方法に対応したインタフェースの試作を行った。 以上により、一部の課題(課題2及び4)で予定よりも多少の遅れはあるものの、課題3や課題5では次年度以降に予定していたところまで行えたので「おおむね順調に進展している。」と自己評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25 年度は、前年度に行った課題1,課題2 および課題3 の検討、課題4 および課題5 の概念設計に基づき、保護者が不安を感じない高度な状態把握機能をもつ児童見守りシステムSotto(そっと)のプロトタイプシステムの構築を目指す。課題4に関しては、前年度の概念設計をもとに、各履歴を用いた目的地推定機能のプロトタイプおよび児童エージェントのプロトタイプを構築する。課題5 に関しては、前年度の概念設計をもとに、保護者が安心して児童を見守れる児童見守りインタフェースのプロトタイプを構築する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度繰越をした研究費と今年度の研究費を用いて,Sottoのプロトタイプシステムの構築に必要なコンピュータおよびソフトウェアの購入を行う予定である. また,研究成果の発表のために英語論文の添削等を含む論文投稿費として使用する予定である.
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