2013 Fiscal Year Research-status Report
WikipediaとWordNetの統合に基づくプロパティ付きクラス階層の構築
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24700150
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
森田 武史 青山学院大学, 社会情報学部, 助手 (50590171)
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Keywords | オントロジー / セマンティックWeb / Linked Open Data / WordNet |
Research Abstract |
これまで研究開発してきた日本語Wikipediaから自動構築したオントロジーである日本語Wikipediaオントロジー(JWO)には,上位クラスの欠如およびクラスに適切なプロパティ定義がなされていないという問題があった.本研究では,JWOと日本語WordNet(JWN)を統合することにより,プロパティ付きクラス階層を構築することを目的とする.プロパティ付きクラス階層を有する大規模なオントロジーの自動構築を試みている研究は,国内外の関連研究には見受けられないため,独創的であると考えられる.また,本研究で構築するJWOは日本語Linked Open Data(LOD)のハブとしての活用が期待できる 本研究は,主に,1. JWOとJWNの統合,2. プロパティ付きクラス階層の構築,3. LODとして公開,の手順で研究を進めている.平成24年度に1. JWOとJWNの統合を行ったが,平成25年度は,2. プロパティ付きクラス階層の構築を行ない,3. LODとして公開する準備を整えることができた. 具体的には,以下の手順でプロパティ付きクラス階層を構築した.(1) JWOにおけるクラスのインスタンスが持つプロパティを,そのクラスのプロパティとして定義する.(2) リーフクラスから順番に,2つ以上の兄弟クラスが共通して持つプロパティを,それらのクラスの上位クラスに定義し,元のクラスからそのプロパティ定義を削除する.(3) (2)の処理をルートクラスまで行う.(4) 推論により導出可能な(冗長な)プロパティ定義を削除する. 以上の手順で構築したプロパティ付きクラス階層について,定量的および定性的な評価を行い,構築したクラス階層の妥当性を検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究実施計画」にそって,研究を進めることができている.平成25年度は,プロパティ付きクラス階層の構築を行うことを主な目標としており,その目標を達成することができた.DBpediaとYAGOに対するプロパティ付きクラス階層の構築については,想定していたよりも困難であったため,実現できておらず,次回の科研費研究課題として取り組みたいと考えている.Linked Open Data (LOD)として公開については,LODとして公開するために必要なRDFファイルの構築までは完了しており,サーバの用意ができれば公開可能な状態にはなっている.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した「研究実施計画」の内容はおおむね実施することができた.日本語のプロパティ付きクラス階層構築は実現できたため,今後は,DBpediaとYAGOを対象に,英語のプロパティ付きクラス階層構築に取り組みたいと考えている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究課題に関連する論文を「Web Intelligence and Agent Systems: An International Journal」に投稿したが,平成26年3月に採録が決定し,別刷り代の支払い処理が平成25年度中に行うことができなかったため. 採録された論文をオープンアクセス可能にするための費用や別刷り代支払いに科研費を使用したいと考えている.
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Research Products
(6 results)