2012 Fiscal Year Research-status Report
仮想空間の情報が実空間の人の流れに伝播する様子のモデル化と分析に関する研究
Project/Area Number |
24700185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大西 正輝 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 研究員 (60391893)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人の流れ / 情報の流れ / モデル化 / 可視化 |
Research Abstract |
申請者は秋葉原UDXにおいて2008年2月からステレオカメラを用いて人の流れを自動的に抽出・記録する実証実験を続けている。この中には東日本大震災当日の帰宅困難者の動線が含まれている。震災当日Twitterなどのミニブログでは秋葉原UDXが帰宅困難者に開放されていることがツイートされており、多くの人がこの情報を見て秋葉原UDXに流れ込んだ。本研究では、仮想空間の情報の流れが実空間の人の流れにどのように伝播するかをモデル化しTwitterのテキストデータとステレオカメラで抽出した動線データを時空間相関分析する方法を明らかにすることを目的としている。 本年度は実空間の人の流れのモデル化(1)および人の流れと仮想空間上での情報の流れの相関の可視化(2),さらには今後仮想空間の情報が実空間への情報の流れへと派生するためのコンテンツとしてSignageを開発(3)している. (1)は実空間において人の移動の際の密度と速度,さらには分散のモデルを計測し,そのモデルを用いて密度から速度を求める方法や,観測された移動経路によってクラスタリングすることによって流れをモデル化する手法を提案した.また(2)ではtwitter上での震災関連のキーワードを含む典型的な情報の流れを抽出し,実空間の人の流れを横軸に,仮想空間の情報の流れを縦軸にとり,その相関を濃淡で表すことによって可視化する手法を提案した.これらの手法は今後の分析を容易にするための基礎的な検討材料となる.最後に(3)ではあらかじめ登録しておいたキーワードがどのようにtwitterでつぶやかれているかや,そのランキングがリアルタイムで表示されるようなディジタルサイネージコンテンツを作成している.これは今後,仮想空間の情報を実空間の人間の行動にフィードバックするための枠組みとなる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書の研究計画には『初年度は東日本大震災時に複数地点で観測された人の流れのデータを用いて空間相関分析する方法を明らかにする。また通常時の結果と比較することで震災時特優の人の流れを抽出する。さらに仮想空間の情報を実空間にフィードバックするためにディジタルサイネージを用いた検証システムを作成する』とあり,モデル化した人の流れと情報の流れを空間相関分析するための可視化手法を提案し,また,仮想空間の情報をフィードバックするためのディジタルサイネージサイネージコンテンツSignageを開発したことから研究計画はおおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実空間の人の流れのモデル化および人の流れと仮想空間上での情報の流れの相関の可視化を行った.今後,Twitterでの情報の流れをモデル化し,仮想空間の情報の流れが現実世界の人の流れに伝播する様子をモデル化し,可視化する手法の表現力を高める.さらには仮想空間の情報の流れが実空間の人に流れに伝播する窓口となるディジタルサイネージコンテンツSignageの完成度を高め,実環境に設置する準備を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に,研究補助員の雇用,および研究成果発表の旅費,参加費として使用.
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