2013 Fiscal Year Research-status Report
仮想空間の情報が実空間の人の流れに伝播する様子のモデル化と分析に関する研究
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24700185
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大西 正輝 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 主任研究員 (60391893)
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Keywords | 人の流れの抽出 / 情報の流れの抽出 |
Research Abstract |
カメラから得られる距離画像を処理することで実空間における人の流れの軌跡を抽出するためのデバイスを開発した。本デバイスは小型でありかつ電源や配線の取り回しが簡便であるため、様々な環境において手軽に人の流れを計測することが可能になる。混雑が激しい花火大会の会場や展示会において複数のカメラを設置し、人の流れを計測する実証実験を行った。 また、仮想空間における情報の流れを抽出するためのウェブアプリケーションとして“Signage”を開発した。Signage は仮想空間に流れる情報(ネットワーク上の情報の流れ)において追跡したい単語をあらかじめ登録しておき、Twitter 上でその登録単語が含まれるツイートをリアルタイムで抽出することができる。同時に、あらかじめ登録しておいた複数の追跡単語をランキング形式で表示することができる。これらはウェブアプリケーションとして実装しているため、ネットワークにつながる環境ならどこでも手軽にデジタルサイネージとして利用することができる。秋葉原などの主要駅名を追跡単語に登録した実験においてSignageの有効性を確認した。 さらに、これらの人の流れと情報の流れの時間と流量の関係をDPマッチングによって対応付けると共に、それらの関係性を分かりやすく可視化する手法を提案した。本手法は特に長期間かつ大規模な人や情報の流れを解析、可視化する際に有効であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、実空間における人の流れ、および仮想空間における情報の流れを抽出するためのセンサを開発すると共に、それらの両方の情報を解析・可視化することができている。しかし、一方で仮想空間の情報を見た人の流れであるかどうかの検証は難しいという問題点も存在している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発してきたデバイスを用いることで、さらに大規模に実証実験を積み重ね、大規模なデータを取得することでこれまでに提案してきた手法の有効性を検証すると共に、新たな情報の伝播モデルや解析・可視化手法を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた国際会議に参加しなかったため差額が生じた。 繰り越した研究費を研究を加速させるための研究補助の人件費として使用する。
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