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2012 Fiscal Year Research-status Report

行動-知覚系における確率共鳴の解明と応用

Research Project

Project/Area Number 24700193
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

池本 周平  大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (00588353)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords確率共鳴 / 生物規範アルゴリズム / 筋骨格ロボット
Research Abstract

本研究課題は,確率共鳴現象を行動-知覚系で生じさせる行動モデルである最小行動規範に注目し,その解析と応用を目指している.平成24年度は,「最小行動規範のメカニズムの解析的な説明」と「最小行動規範の機械学習手法への応用」に取り組むことを予定していた.
前者については,当初予定よりも早い段階で成果を得ることができたため,最小行動規範を応用する際に問題となるパラメータ調節について,あらかじめ必要となる知識を可能な限り減らす新たなパラメータ調節方法に関する研究を行った.本結果は,ロボティクスにおける主要な国際会議(査読付き)であるInternational Conference on Robotics and Systemsに採録され,研究発表を行った.
後者については,所属研究室が保有する空気圧人工筋で駆動される筋骨格ロボットアームへの適用を行い,非常に複雑な構造を有するロボットに対しても最小行動規範に基づく制御が可能であることを示した.これについても当初予定より早い段階で成果を得ることができたため,国際会議(査読付き)にて発表を行ったほか,平成24年度には学術雑誌へ論文を投稿し,採録された.
この他,確率共鳴現象のさらなる応用をめざし,筋肉の階層構造を模したアクチュエータの新しい制御方法を提案し,実際にプロトタイプの作成・検証を行った.ここで得られた結果は,国際会議(査読付き)において成果発表した.この取組みは,本研究課題において当初計画されていなかったものであるが,最小行動規範の応用を考える上で非常に有意義であり,本研究課題の遂行に大きく寄与すると考えられる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

研究実績の概要においても説明した通り,平成24年度の目標として設定していた「最小行動規範のメカニズムの解析的な説明」と「最小行動規範の機械学習手法への応用」の双方が達成され,それぞれの結果は学術雑誌や査読付き国際会議への採録された.よって,当初計画していた平成24年度の課題は十分に達成されたと考えている.また,当初の計画よりも速やかに結果が論文として業績化されたことから,発展的な課題に取り組むことができ,そちらでも査読付き国際会議での発表に結び付いた.この研究計画の速やかな遂行によって生まれた発展的な課題への取り組みは,平成25年度の課題の遂行に大きく寄与すると考えられるため,「(1)当初の計画以上に進展している。」を選択した.

Strategy for Future Research Activity

平成25年度に取り組む予定の課題は,平成24年度までに提案したロボットの運動制御・学習手法の評価であり,実際のロボットを用いた実験によってその有効性を検証することを予定していた.しかし,平成24年度に得られた成果より,提案手法のパラメータ調節のために新たに提案した手法の新規性・重要性が明らかになったため,平成25年度の前半において,そのパラメータ調節手法を解析的に調査し,その理論の確立を目指すことを予定することとする.既に,平成24年度において実験的にその有効性を示すことができたため,年度の前半で充分に成果が出せるものと考えられる.後半では,計画通り実際のロボットを用いた実験を行うことを予定している.当初,柔軟な皮膚センサを持つヒト規範型ロボットハンドを用いて実験することを予定していたが,平成24年度に計画していた計算機の購入が想定よりも安価に行えたこともあり,使用するロボットの開発に研究費を充当できる見通しとなった.そのため,所属研究室で既に所有しているロボットを使用する以外にも,より実験の目的にあったロボットを開発する可能性も含めて検討し,実際のロボットを使った評価実験を進めていくことを予定している.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今後の研究の推進方策でも説明した通り,平成25年度では実際のロボットを使用した提案手法の評価実験を進めることを目的としている.そのため,実際のロボットを使用する際に必要となるメンテナンスのほか,より実験の目的にあったロボットの開発など,ハードウェアの開発・整備に主に研究費を充当することを計画している.また,平成24年度に得られた研究結果の発表・論文化に伴い,出張費や英文校正費用,論文投稿料などとして研究費を使用する割合も増加する.一方で,シミュレーションを円滑に行うための計算機の購入については,平成24年度まででほぼ終了したため,前年度に比して減少させることを予定している.

  • Research Products

    (6 results)

All 2013 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Control of real-world complex robots using a biologically inspired algorithm2012

    • Author(s)
      Fabio DallaLibera, Shuhei Ikemoto, Hiroshi Ishiguro, Koh Hosoda
    • Journal Title

      Artificial Life and Robotics

      Volume: 17 Pages: 42-46

    • DOI

      10.1007/s10015-012-0034-4

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Minimalistic decentralized modelling for a skeletal muscle based on stochastic resonance2013

    • Author(s)
      Shuhei Ikemoto, Yosuke Inoue, Masahiro Shimizu, Koh Hosoda
    • Organizer
      6th International Symposium on Adaptive Motion of Animals and Machines
    • Place of Presentation
      ダルムシュタット,ドイツ
    • Year and Date
      20130311-20130314
  • [Presentation] 確率共鳴に基づく生物型アクチュエータの確率モデル2012

    • Author(s)
      井上陽介,池本周平,細田耕
    • Organizer
      第13回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20121218-20121220
  • [Presentation] Redundant sensor system for stochastic resonance tuning without input signal knowledge2012

    • Author(s)
      Nagisa Koyama, Shuhei Ikemoto, Koh Hosoda
    • Organizer
      IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems
    • Place of Presentation
      ファロ,ポルトガル
    • Year and Date
      20121007-20121012
  • [Presentation] 確率共鳴の自動調整を可能とする冗長センサシステム2012

    • Author(s)
      小山渚,池本周平,細田 耕
    • Organizer
      ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • Place of Presentation
      浜松
    • Year and Date
      20120527-20120529
  • [Remarks] 大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻ヒューマンインタフェース工学講座

    • URL

      http://www-hi.ise.eng.osaka-u.ac.jp

URL: 

Published: 2014-07-24  

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