2013 Fiscal Year Research-status Report
語彙から受ける印象の知識構築法と曖昧な表現における意図理解への応用
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24700209
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森田 和宏 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (20325252)
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Keywords | 印象知識 |
Research Abstract |
平成25年度は,昨年度の研究実績を利用して,次に示す印象情報獲得法の考案と,知識構築エンジンの開発などを実施した. 1.大規模テキストからの印象情報獲得法の考案 昨年度人手により収集した語彙から受ける印象情報には,連想する表現として「ケータイ」に対する「小さい」「軽い」「電話」など,係り受けや共起関係にあると考えられるものの他,「WEB」「ポケット」など,直接的な関係がわかりにくいものや,「リュック」「電卓」など別の語からは「ケータイ」を連想するなど,向きがあるものもあり,これらを考慮した印象情報の獲得法が必要となった.そこで,共起関係からの概念構築手法の研究成果や,分野連想語獲得手法の研究成果を応用し,Webテキストから共起関係を抽出する.さらに抽出した共起語に対する共起関係をWebテキストから抽出・解析することで印象情報の獲得を試みた. 2.印象知識構築エンジンの開発と知識ベースの構築準備 昨年度プロトタイプを開発した,語彙と複数の印象情報とその関係を紐付ける辞書構造を利用して,上記1.の印象情報獲得手法で抽出した語とその関係情報を辞書に保存する,印象知識構築エンジンのプロトタイプを開発した.開発したエンジンはWebテキストを取得する都度の知識拡充に対応する辞書構造となっている.次に,次年度の知識ベース構築に向けて,Webテキストの取得方法の検討をおこなった.ネットワーク負荷やAPIの制限などを考慮すると,網羅的なクローリングでは低頻度となり生産的ではない.また,印象情報は時間経過により変化すると考えられる.従って,検索エンジンやマイクロブログを活用することとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究実施計画通りに研究を遂行できたため,おおむね順調であると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究実施計画に沿って研究を進める.次年度は,今年度開発した印象知識構築エンジンを利用して,Webテキストから印象情報知識ベースの構築と,曖昧な表現における意図理解手法を研究する計画である.意図理解手法の試作システム実装には時間を要すると考えられるため,遅延が発生した場合には研究協力者に参加してもらうことで対処する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の研究に必要な物品が予定より少額で賄えたため当該研究費が生じた. 次年度はバックアップ用品が多く必要になると予想されるため,当該研究費は次年度の研究費と合わせ,バックアップ用品に使用する計画である.
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