2012 Fiscal Year Research-status Report
「情報銀行」による個人活動の情報統合と予測に関する研究
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24700240
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金杉 洋 東京大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00526907)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 行動推定 / 個人データ / 情報銀行 |
Research Abstract |
システムの改善については,計画段階で想定していた「オートGPS簡単導入サービス」を利用したフィーチャフォンからのGPS測位データの自動取得が,同サービスの終了に伴い利用不可能となったため,Androidスマートフォンに加えてiPhoneからも位置情報を継続的に取得するためのアプリを開発しデータ取得試験を行った.また,位置情報と合わせて情報銀行システムに蓄積されたスケジュール情報とICカード履歴についても,位置情報と時刻で対応づけることで,同時に地図上へ表示できるインタフェースとしたことで,利用者に自身の活動履歴データを直感的に理解可能なシステムとして改善している. 一方,行動の予測モデルについては,取得された位置情報の履歴に対して,Mean Shift法によるクラスタリングを適用することで,時間的かつ空間的に履歴の集中している地点を滞在地点として抽出する手法としている.また,得られた滞在地点間について,位置履歴を道路にマッチングして経路を割りだすだけでなく,位置履歴の欠損した区間についても,最短経路探索を用いて道路或いは鉄道経路で補間することで移動経路を推測し,より有効な位置履歴データとして推定の高精度化を進めている.得られた位置・経路履歴とスケジュール情報の活動内容の情報とを組み合わせることで,最終的な行動推定モデルとして統合していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画段階で想定していた「オートGPS簡単導入サービス」を利用したフィーチャフォンからのGPS測位データの自動取得が,同サービスの終了に伴い利用不可能となったため,位置情報取得の代替手段としてiPhone向けアプリを新たに開発した.行動履歴データの取得環境を整えた一方で,平成24年度に計画していた時期よりも行動推定モデルの検討開始が遅れ,十分な検討・検証ができていない.特に,実測データから推定モデルを評価する段階まで到達できていない.情報銀行システムの動作確認を通じて数名を対象としたで個人行動の実測データは得られているため,これらのデータを予備実験データとして推定モデルの検証から検証を進める.
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Strategy for Future Research Activity |
情報銀行システムの動作確認を通じて,数名の利用者から個人行動の実測データが得られたため,このデータを予備実験データと位置付け,行動推定モデルの精度検証・改善を行う.その後,開発した行動推定モデルの最終的な評価を行うための実証実験を実施する.情報銀行のシステムを通じて利用者に推定結果を提示すると共に,利用者から推定結果の正否を簡便なWebフォーム等を通じて得ることで推定結果を評価する. 実証実験による行動推定の結果と合わせて,行動推定結果の利用が想定される幾つかのサービスを想定(例えば,ターゲティング広告など)し,情報銀行を通じた個人行動データのライフサイクルについて懸念事項や希望などの調査を行う.特に,情報銀行によって集積される個人の履歴情報が,行動推定モデルなどに適用されることで享受可能となるサービス品質の向上と,自身の情報が二次利用されることに対する不快感,更に,行動履歴情報の公開範囲や条件などを対象としたアンケート調査を計画している.得られた結果から,情報銀行の実現へ向けて継続検討の必要な課題の抽出・整理を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画段階で想定していた「オートGPS簡単導入サービス」の終了に伴い,同サービスの利用を想定していた予算については,主に実証実験の実施費用とすることを想定している.具体的には,数十名程度の実験補助者に対して,位置情報をはじめとした日常的な行動情報(スケジュール・IC決済履歴など)を継続的に取得するため,データ取得・保管に必要となる機器の他,合わせて実施するアンケート調査の費用,及び実験補助経費での利用を見込んでいる. また,本研究成果の国内外学会での発表経費として,国内外旅費及び英語論文校閲費での利用を想定している.
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Research Products
(3 results)