2013 Fiscal Year Research-status Report
C-indexを分岐規準としたSurvival Treeの開発と臨床医学への応用
Project/Area Number |
24700276
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 賢一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70617274)
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Keywords | 生存時間データ / C-index / 二重打ち切りデータ / Decision Tree / クロスバリデーション |
Research Abstract |
本研究の目標は,生存時間データにおける Decision Treeの理論的基礎と,その臨床医学への応用である. 2年目は(1)C-index に対する推定量の精緻化と, (2)Decision Treeと関連するモデルの研究をおこなった. (1)C-index に対する推定量の精緻化 応答変数を生存時間とするモデルにおいて, C-indexは,応答変数と説明変数との関係を評価するために利用される指標である.生存時間データは,打ち切り例を伴って観測されることが殆どである.そのため,打ち切り例を考慮した C-indexの推定をおこなうことが重要である.まず,右側打ち切りのみが存在する場合について,有限バイアスを修正するためのクロスバリデーションに基づく推定量の提案を行った.また,類似の問題として二重打ち切りの生存時間データに対する,性質のよい推定量を構成することができた.この結果は,現在学会発表および論文投稿準備中である. (2)Decision Tree と関連するモデルの研究 Decision Treeに関連した,意思決定に関連する統計モデルについて調査し, C-indexの利用可能性について調査した.簡素なリスクスコアを構成するために用いられる adaptive index model (Tian and Tibshirani, 2011)や, MARSと呼ばれる柔軟な回帰モデル(LeBlanc and Crowley, 1999)において C-indexが有用である場合を検討し,課題を整理した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
C-indexのよりよい推定を可能にしただけでなく,当初は想定していなかった二重打ち切りデータに対する C-indexの推定量を構成することができた.右側打ち切りの場合のクロスバリデーションに基づく C-indexの推定量については,投稿論文を修正中である.より広範な統計モデルに対する C-indexの適用可能性が示唆されたことも併せて,研究の進展は計画の範囲を超えて進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
二重打ち切りデータに対する C-indexの推定量の論文を発表する.また, C-indexを用いた生存時間データに対すDecision Tree に関する研究の論文化と,今年度の研究で現れた,Decision Treeに関連するモデルの頑健性に関して研究する.具体的には,Survival Treeに関連する上述の統計モデルが,外れ値やモデルの誤特定に対してどのような挙動を示すかを評価・検討する.また,構築されたモデルの診断・予測能力を評価する方法について,成果をまとめ,本研究課題を総括する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遂行上で必要な事項について研究費を使用したため,見込み額と差が生じた.具体的には,出張の旅程の修正や洋書の価格変動などである. 上記の理由により執行額は異なったが,研究計画に変更はない.前年度の研究費も含め,予定通りの計画を進める予定である.生じた差額は,書籍の購入と出張に対する旅費として充てることを計画している.
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Research Products
(9 results)