2012 Fiscal Year Research-status Report
統計的機械学習理論に基づく非線形多変量解析手法の開発研究
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24700280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
川野 秀一 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50611448)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 機械学習 / 判別分析 / 関数データ解析 / モデル評価基準 / スパース学習 / 正則化法 / ベイズ理論 / 高次元データ |
Research Abstract |
本年度においては,まず,半教師あり識別・判別法における研究に取り組んだ.得られるデータ集合が関数として与えられる,関数データの場合には,従来の関数ロジスティック識別・判別手法を半教師あり学習の枠組みに基づいて拡張し,情報理論やベイズ理論の観点からモデルを評価するための基準を導出した.数値実験を通して,代表的な半教師あり学習法や関数サポートベクターマシーン等と比較・検証することにより,提案手法の有効性を示した.一方,データ集合がベクトルデータであるときは,ラベルあり・なしデータの異分布性を考慮に入れた半教師学習モデリング手法を提案した.具体的には,ロジスティックモデルを想定し,その異分布性を捉えるために共変量シフト下における統計手法を用いることを提案した.提案手法をモンテカルロ・シミュレーションや実データに適用することにより,その有用性を様々な側面から検証した.これらの研究成果は,研究論文として発表するとともに,国内外の学会や国際会議で発表した.また,lasso型の推定方法についての研究についても取り組んだ.Lasso型推定方法の一つであるブリッジ推定法に着目し,より柔軟にパラメータの推定が行えるよう,適応的ブリッジ推定法を提案した.提案した推定法に基づいて構築したモデルを客観的に選択するためにモデル評価基準をベイズ理論の観点から導出した.いくつかの数値実験を行うことによって,提案手法の有用性について検証を行った.得られた研究成果は研究論文としてまとめて学術雑誌に発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
関数データに対する半教師あり学習モデルのみならず,ラベルあり・なしデータの異分布性を考慮に入れた半教師学習法および,lasso型の推定方法についての研究についても取り組むことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
ラベルあり・なしデータの異分布性を取り入れた半教師あり学習方法は,現段階では線形モデルの枠組みで定式化されているため,この手法を非線形の枠組みまで拡張する.さらに,識別・判別問題のみならず回帰や教師なし学習モデルまで取り扱うことができるように,提案モデルを一般化線形モデルまで拡張する.また,適応的ブリッジ推定法についても,様々なモデルに適用できるように拡張する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遂行のためには,平成24年度と同様,統計科学関連および情報科学関連分野の図書が必要となり,これらの図書を適宜購入することを考えている.また,提案手法を計算機上で実装するための統計・数学ソフトウェアを適宜購入することも考えている.さらに,統計関連の学会やシンポジウム,カナダで行われる「Joint Statistical Meetings」などの国際会議において研究成果の発表を行う予定である.また,平成24年度と同様に,スーパーコンピュータを利用する.
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Research Products
(7 results)