2014 Fiscal Year Research-status Report
医薬品の適応拡大に向けた研究:複数の疾患に使用することのできる医薬品の特徴解析
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24700300
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 瑞樹 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 研究員 (00519316)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 治療薬 / 適応拡大 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題の目的は,適応拡大が可能となる医薬品と疾患の組み合わせを発見するための一般的な知見を見出すことである。このために,既存の医薬品のうち複数の疾患に使用することができるものを分析し,同一の医薬品を使用することができる疾患間の類似度の分布,同一の医薬品を使用することができる疾患群の組み合わせの特徴と傾向,類似度の低い疾患同士でも使用できる医薬品の特徴と傾向,それらの疾患の特徴と傾向,のそれぞれを明らかにする。 平成26年度には,これまでの研究成果を踏まえ,日本で処方されているすべての医薬品について医薬品-疾患のネットワーク解析を行い,複数の疾患に使用できる医薬品の特徴について調べた。 医薬品ごとのその医薬品が使用できる疾患の数はべき分布に従っており,最も多くの疾患に使用できる医薬品(デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム)では239の疾患に対して使用が可能であり(疾患全体の25%),150疾患を超えるものが7医薬品,100疾患を超えるものが15医薬品あった。一方,疾患ごとのその疾患に対して使用できる医薬品の数もまたべき分布に従っており,最も多くの医薬品が使用できる疾患(部位不明の表在損傷)では186の医薬品が使用が可能であり(医薬品全体の10%),100医薬品を超えるものが14疾患あった。 同じ医薬品が使用できる疾患の組み合わせの約7割は異なる疾患群に属する疾患同士であり,最も多かった組み合わせは腫瘍-皮膚疾患である。各疾患群ごとに,どの疾患群との組み合わせが多いかを見ると,多くの医薬品は同一の疾患郡内での組み合わせが多く,特に,新生物と精神疾患では疾患郡内の組み合わせが圧倒的に多かった一方で,目,耳,妊娠の各疾患群に使用できる医薬品では同一疾患郡内での組み合わせは少なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,日本で処方されているすべての医薬品を用いた解析を行うことができた。一方,一般的な規則の発見までは至っておらず,当研究を今後も継続して推進することで,さらなる有益な知見を得ることを期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の疾患に使用することのできる医薬品の特徴の解析をさらに進め,一般的な規則の発見を目指す。また同時に,特定の対象を絞り,パスウェイ解析などのバイオインフォマティクスの手法を併用し,作用機序を踏まえた深い解析を行う。
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Causes of Carryover |
研究に用いるデータ(有料)の契約期間が当初予定よりも短く済ませることができたため,その契約料の差額が未使用額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究で作成したデータに強い興味を示した研究者と共同研究を開始することとなった。本データを使用するためには,その元となったデータの契約期間の延長が必要であり,そのための費用および打ち合わせのための交通費として用いる。
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Research Products
(2 results)