2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700318
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野住 素広 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00420323)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪酸は鎖長や不飽和数の多様性を生み出すことで膜脂質の性質を調節しており、神経成長に必要な極長鎖脂肪酸伸長酵素は成長円錐の膜輸送にも関与すると考えられる。成長円錐における膜輸送の可視化のため、GFP-シナプトフィジンなど複数の小胞蛋白質を神経芽細胞NG108-15に発現させて、超解像顕微鏡によるライブイメージング解析を行った。成長円錐の先導端で生じる小胞はアクチン束の交差や束化の極めて近傍で生じ、薬理学的実験により、それらの小胞がアクチン逆行性流動で成長円錐周辺領域を逆行性輸送されることを明らかにした。ファシンのsiRNAによるノックダウンで成長円錐のアクチン束形成が抑制されるとともに、周辺領域における小胞数も減少した。先導端で生じる小胞にはエンドフィリンとダイナミンが共局在したが、クラスリンの集積は検出できなかった。これらの結果から、アクチン束の形成が引き金となって誘導される、古典的クラスリン介在性と異なる新しいエンドサイトーシス機構が成長円錐の先導端に存在することが明らかになった。このエンドサイトーシスによって成長円錐は伸展方向の形質膜および受容体の調節を行い、神経成長に必要な情報処理を行っている可能性がある。
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Research Products
(3 results)