2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700351
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
堀江 正男 新潟大学, 医歯学系, 講師 (70322716)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ジストニン / ジストニア / マウス / 中枢神経系 / 末梢神経系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は四肢および体幹の捻転と拮抗筋の同時収縮を主徴としたジストニアの病態を明らかにすることを目的とし、我々が作製したジストニアに似た運動異常を示すジストニン遺伝子を変異させたマウス(以下、本マウス)の解析を行った。本研究で研究期間内に得られた研究結果は以下の4点である。 (1)本マウスではジストニアの主徴である拮抗筋の高頻度同時収縮が生じることを筋電図所見により明らかにした。本マウスでは末梢感覚神経節、脊髄、および脳幹三叉神経核ニューロンに変性が生じることを明らかにした(European Journal of Neuroscience誌に発表(平成24-26年))。 (2)中枢神経系あるいは末梢神経系特異的に異常なジストニンを発現させるコンディショナル実験を行った結果、いずれのコンディショナル実験マウスにおいてもジストニアは生じなかったが、末梢神経系特異的に異常ジストニンを発現させたコンディショナル実験マウスは小脳失調様の運動異常を示した(平成24-25年)。 (3)本マウスでは脳内の複数の運動性・感覚性領域において、骨格タンパクが細胞体や軸索に異常に蓄積する変性所見を認めた(平成26-27年、現在論文投稿中)。 (4)(3)で認められた、変性している運動性領域特異的に異常なジストニンを発現させるコンディショナル実験を行った結果、コンディショナル実験マウスは頭部および体幹の偏倚を示し、旋回運動を頻繁に行うなどの運動異常が現れたが、ジストニアの特徴である四肢・体幹の捻転は生じなかった(平成26-27年)。
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Research Products
(2 results)