2013 Fiscal Year Annual Research Report
シュワン細胞ミエリン化におけるSema4D/ARHGEF10経路の解析
Project/Area Number |
24700379
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柴田 理志 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00423153)
|
Keywords | 膜輸送 / RhoGEF / Rab6 / Rab8 |
Research Abstract |
我々はまずARHGEF10の基本的な機能を知るために抗ARHGEF10抗体を作成し、ARHGEF10の細胞内局在を解析した。その結果、ARHGEF10は細胞外へ分泌される小胞に局在化していることが分かった。この小胞にはRab6という低分子量Gタンパク質が局在し小胞の輸送効率を制御している。さらにRab6に依存して低分子量Gタンパク質Rab8がこの小胞に局在化し、Rab8は小胞の細胞膜への融合を制御していることが解っている。我々はARHGEF10はRab8と同様にRab6に依存して小胞に局在することを明らかにした。更に、ARHGEF10はRab8の小胞への局在を制御していることを明らかにした。これらの結果から、ARHGEF10はRab8の局在を制御することで小胞の輸送において機能していることが解った。Rab8は細胞の極性の決定などに関与していることが考えられており、ARHGEF10もこの様なRab8の機能発現に関与していることが考えられる。現在、これらの情報をもとに研究計画で記した、ARHGEF10のシュワン細胞のミエリン鞘形成時における役割を解析しているところである。更に、ARHGEF10の相互作用因子をイーストツーハイブリット法により探索している。今後、ARHGEF10の相互作用因子のシュワン細胞ミエリン形成における役割を解析する。シュワン細胞のミエリン鞘形成においては小胞輸送に関与する因子が機能していることが知られており、ARHGEF10がミエリン鞘形成時にいかに機能しているかが明らかになることが期待される。
|