2013 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイドβ蛋白(Aβ)43変換酵素の同定とAβ蓄積における役割の解明
Project/Area Number |
24700383
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
鄒 鶤 岩手医科大学, 薬学部, 講師 (40450837)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイド沈着 / Aβ43変換活性 / アンギオテンシン変換酵素 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)では、アミロイドβ蛋白(Aβ)蓄積機構の解明が重要な課題となっている。我々は、血圧調節に重要なアンギオテンシン変換酵素(ACE)が、毒性の強いAβ42を神経保護作用をもつAβ40に変換する活性を有することを明らかにしてきた。近年、Aβ42に加え、Aβ43の毒性もAD発症の要因になっていることが示されてきている。本研究では、ADの予防・治療の介入点としてAβ43変換活性の促進を考え、Aβ43変換酵素同定し、Aβ蓄積におけるAβ43変換酵素の役割を明らかにする。 我々は、ADモデルマウス(APPtgマウス)脳内のAβ43の沈着を調べたところ、Aβ43の沈着は、Aβ42とAβ40よりも早く出現し、神経細胞にAβ43単独の蓄積が観察された。このことは、加齢によるAβ43の早期蓄積がAD発症の一因になっていることを示唆している(Zou et al., Am J Pathol, 182:2322-31, 2013)。さらに、我々は、マウス脳内にAβ43をAβ40に変換する活性(Aβ43変換活性)が存在することを見出した。脳内のAβ43変換活性にACEが関与している場合は、二つのルートが考えられる。一つは、ACEによるAβ43からAβ41へ変換後、別のcarboxypeptidaseがAβ41をAβ40へ変換する。もう一つのルートは、carboxypeptidase がAβ43をAβ42へ変換し、その後、ACEがAβ42をAβ40へ変換するという二段階の変換が考えられる。我々は、ACEがAβ43をAβ41へ変換することを明らかにした。ACE阻害剤をAPPtgマウスに長期投与したところ、脳内Aβ43の沈着が顕著に増加した。さらに、我々は、Aβ43をAβ42へ変換する酵素をACE2であることを同定し、ACEおよびACE2により、Aβ43がAβ40へ変換されること明らかにした(Liu et al., J Neurosci Res, in press)。脳内ACEおよびACE2の活性の維持がADの予防に重要と考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Aβ43 is the earliest depositing Aβ species in APP transgenic mouse brain and is converted to Aβ41 by two active domains of ACE.2013
Author(s)
Zou K, Liu J, Watanabe A, Hiraga S, Liu S, Tanabe C, Maeda T, Terayama Y, Takahashi S, Michikawa M, Komano H
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Journal Title
Am J Pathol
Volume: 182
Pages: 2311-2331
DOI
Peer Reviewed
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