2013 Fiscal Year Research-status Report
金属ナノ構造と光の相互作用を利用した生細胞―人工材料界面の分子プロセスの解析
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24700449
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 智広 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (30401574)
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Keywords | 表面科学 / バイオインターフェース / バイオマテリアル / ラマン分光 |
Research Abstract |
細胞と人工材料界面における分子プロセスを解析するために表面増強ラマン分光法(surface-enhanced Raman scattering)を応用した。特に金属ナノ構造のギャップからではなく、界面からのラマンシグナルを測定するために金属基板のナノ構造を最適化した。ここでは2種類のアプローチを検討した。一つはナノリソグラフィーを用いた金属ナノ構造の作製、二つ目は蒸着基盤を高温でアニールすることで、自己組織化的にナノ構造を作製するアプローチである。これらの構造について実験、理論計算の両面から局所プラズモンの解析を行い、SERSシグナルの強度を最大化するための、最適な条件の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画は(1) 測定光学系の構築、(2)基板の製作、(3) 固体表面上に吸着したタンパク質の構造・配向の解析手法の確立、(4) 細胞接着斑に形成された細胞外マトリックスとしての吸着タンパク質の構造・配向の解析、の4項目からなる。これらに関しては既に測定技術に関しては確立することが出来たことから、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では申請書の予定通り、細胞を用いた実験まで発展させることが出来た。しかしながら、細胞の固体細による実験データのばらつきの統計的扱いに関して課題が残された。今後は研究調書に含まれなかった丸剤乏、繊維芽細胞を用いることで、この研究の成果を総括する予定である。よって、平成26年度は細胞と材料のインターフェース解析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度はおおよその計画通り、細胞と材料の界面の分子プロセス解析のための装置開発に成功した。実際に細胞を用いた実験に関しても一定の成果を上げることが出来た、しかしながら、細胞の個体差による実験でいたのばらつきに関しては課題が残され、ここでは平成26年度まで研究期間を延長し、研究調書に含まれなかったがん細胞、繊維芽細胞を用いた実験を行って、この研究を総括したい。 平成26年度は異なるディストリビュータからの細胞株の購入、金属薄膜形成のための蒸着材の購入のために使用する予定である。
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Research Products
(10 results)