2014 Fiscal Year Annual Research Report
整形外科人工関節手術計画における統計アトラスを用いた関節部応力状態の高速予測
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24700452
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
鍵山 善之 山梨大学, 総合研究部, 助教 (30506506)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 計算機支援外科 / 手術計画 / 統計アトラス / 有限要素解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，統計アトラスを用いた整形外科インプラント手術計画における骨及びインプラントの応力状態の高速予測である．現在，インプラントの三次元手術計画は，高精度な施術を実現する手術ナビゲーションや手術ロボットの使用の際，必要不可欠なものとなっている．手術計画においては，術後のインプラントのゆるみや脱落を防ぐため，インプラント及び骨の応力状態を考慮し，適切なインプラント位置姿勢を決定する必要があるが，位置姿勢の調整中に解析を繰り返し実施することは計算時間の観点から難しい．そこで，本研究では，多様なインプラント及び骨の位置関係での応力状態を事前に解析学習し，新規の骨及びインプラント位置姿勢にフィッティングさせることでその応力状態を短時間で予測する統計アトラス（応力状態予測アトラス）を構築する．
最終年度は，人工股関節手術の骨盤及び骨盤側インプラント，カップを対象として，要素数が約13万個となる大規模4面体メッシュの三次元有限要素解析モデルで応力状態予測アトラスを構築し，新規インプラント位置での予測性能を評価した．性能評価では，カップ設置位置20点でleave-one-out交差検定を実施し，本アトラスによる応力値予測結果と商用ソルバによる正解値を比較したところ，平均誤差は18.5±5.3%となった．また，応力値予測時間は約1分となり，大幅な時間短縮が確認できた．これらのことから，提案した応力状態予測アトラスは特定の骨及びインプラントの応力状態を学習すれば，新規のインプラント位置姿勢の応力状態について簡易予測モデルとして充分な精度で高速に推定できることが確認された．また，応力値以外の複数の臨床評価値のバランスを取るためにカーネル密度推定にもとづく手術計画統計アトラスを構築し，専門医と同様に評価値間のバランスの取れた最適手術計画を立案できることが確認された．
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