2013 Fiscal Year Annual Research Report
トラクトグラフィを用いたヒト鉤状束拡散パラメータと認知・記憶機能検査との相関解析
Project/Area Number |
24700456
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 哲大 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (90362839)
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Keywords | 医用・生体画像 / 拡散テンソルMRI |
Research Abstract |
本研究では、年齢や疾患に由来する認知・記憶機能の変化が、鉤状束領域の拡散テンソルTractography 上の拡散サイズ、方向などに強く相関するのではないかという考えから、拡散テンソルの定量的な測定値と認知・記憶機能検査のスコアおよびそれら機能に関連する代謝機能画像であるMRS との関係を明らかにした。これらによりMRI を用いた新規の客観的認知・記憶機能評価手法を開発した。開発した手法の有用性を確認するため、臨床データに対し上記手法を適用し、認知・記憶機能が、Tractography 上の拡散テンソルの定量的な測定値やMRS に現れるか検証した。 Tractography から特定の神経線維束を定量的に抽出するには、異なる被験者間の拡散テンソル画像の位置合わせが必要となる。そこでまず画像を位置合わせした結果得られた変形パラメータが、Tractography にどのような影響を及ぼすかについて比較検討した。次に鉤状束のTractographyを定量的に抽出する手法を開発し、Tractography 領域の拡散異方性や拡散率などの拡散テンソルの各パラメータと、機能検査のスコアとの相関を算出可能にした。各年代にわたる健常者の拡散パラメータ(サイズ・方向)と機能検査結果とを比較しTractography による客観的な機能検査評価した。また、機能に関連した代謝情報をあらわすMRS についても機能検査スコアとの相関を算出し、MRI を用いた認知・記憶機能評価が可能か検討した。
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