2014 Fiscal Year Annual Research Report
計算機シミュレーションによる肺葉切除術後の呼吸機能とステント留置術の効果の予測
Project/Area Number |
24700457
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
平野 靖 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90324459)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肺葉切除術 / ステント留置術 / コンピュータシミュレーション / 流体シミュレーション / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度には,コンピュータを用いて肺葉切除術を仮想的に施行した後のCT像を生成する手法,およびステント留置術を仮想的に施行する手法の開発を行った.前者の手法では,形状に関しては残存する肺葉が胸郭を充てんする過程を有限要素法(Finite Element Method, FEM)によってシミュレートし,さらにCT値を変形前後の要素の位置や変形場を基に計算する.これにより,肺葉切除術を施行される前に,施行後のCT像を得ることが可能になる.さらに仮想的に生成された施行後のCT像から抽出した気道領域を用いて気流シミュレーションを行うことにより,施行後の呼吸機能の予測が可能となる.また,後者の手法は,肺葉切除術の結果,気道の狭窄によって呼吸機能が低下した症例に対して仮想的にステント留置術を施行することによって呼吸機能の改善の程度を予測するものである.開発した手法では,コンピュータを用いて自動的に狭窄部を特定し,さらに自動的にステントを模した円筒を狭窄を解消するように設置する.仮想的なステント留置術前後の気道領域に対して,昨年度までに開発した流体シミュレーション手法を適用することによって,仮想ステント留置術によって呼吸機能が改善することが示された. 本研究課題の研究期間全体では,肺葉切除術施術前のCT像を用いて,施術後の呼吸機能の予測およびステント留置術を施した場合の呼吸機能の改善の予測をコンピュータシミュレーションによって行うことを目的としており,前年度までに開発した(1)精密に気道領域を抽出する手法および(2)気道領域内の流体シミュレーション手法と合わせて,一連の流れを実現する手法の開発が完了した.
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Research Products
(4 results)