2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700460
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 隆司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10546641)
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Keywords | 細菌感染 / 光触媒 / 超音波 |
Research Abstract |
医療の進歩によりインプラントなどの人工物・内固定材料の進歩はめざましく,外傷後の機能障害に対する早期の社会復帰や,高齢者の機能回復に大きな恩恵をもたらしている.一方,人工物挿入術後は,細菌感染の危険性が高く,その治療は抗菌薬の投与による医療費の増大だけでなく,耐性菌の出現など治療に難渋することが少なくない.われわれは骨折治療に用いる鋼線を光触媒処理し,紫外線照射による感染予防効果を確認し,すでに臨床応用している.しかし,生体内人工物には紫外線が到達しないため,侵入できる超音波を行いて光触媒を励起させ,殺菌やバイオフィルムの分解を行う手法を考案し,これを早期の感染症対策に応用することを目的とした. 平成24年度は,光触媒処置を行った酸化チタンプレートと純チタンプレートを用いて,超音波刺激による殺菌効果や,バイオフィルムの分解効果等を検証し,至適な超音波刺激強度や時間,および本実験系を確立することを目的とし実験を施行した.平成25年度も前年度の実験内容を継続した.また,平行して本実験系を小動物モデルに適応し,まず生体内での安全性と生体内での殺菌効果,そして抗バイオフイルム効果を検証した.一方,すでに基礎研究において有効性を示すことができている光触媒酸化チタンピンの臨床応用についても研究を行った. 基礎研究においては,殺菌効果と抗バイオフィルム効果を有意に示す超音波強度を決定することができなかった.一方,臨床的には,創外固定でのピン刺入部細菌感染に対し,光触媒酸化チタンピンは重症の感染を予防する効果があることが分かり,学会発表を行うことができた.
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