2013 Fiscal Year Research-status Report
CT像からの高精度腸管抽出に基づくクローン病診断支援システムの開発
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24700494
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小田 昌宏 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教 (30554810)
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Keywords | 医用画像処理 / 診断支援システム / 画像認識 / 画像情報処理 / 病変検出 |
Research Abstract |
CT像に基づく小腸及び大腸におけるクローン病の診断支援システム開発を目的とし、平成25年度は腸管の構造再構築法の開発、診断支援システムの開発を行った。平成25年度に行った以下の項目の研究実績について述べる。 【潰瘍及び狭窄自動検出手法の開発】クローン病によって発生する潰瘍を自動検出する手法の開発を行った。腸壁の厚みや局所濃淡構造解析を用いることで、潰瘍の自動検出を可能とした。 【腸管の構造再構築手法の開発】腸管自動抽出手法によって抽出された腸管領域は、腸の閉塞によって複数の領域へと断片化されていた。そのため、断片化された腸管領域の位置関係、方向から、腸管領域の接続関係を再構築する手法を作成した。 【クローン病CADシステムの開発】これまで開発した腸管の抽出手法、潰瘍検出手法を持つクローン病CADシステムの開発を行った。また、腸管を3次元表示することで直観的に腸管の構造を把握可能とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究実施計画として定めた以下の各項目についての達成度を述べる。 【潰瘍及び狭窄自動検出手法の開発】CT像に対して腸壁の厚みや局所濃淡構造解析の結果を統合し、潰瘍を高精度に検出する手法を実現した。 【腸管の構造再構築手法の開発】本課題は研究実施計画には含まれていないが、クローン病CADシステムを開発する上で必要であるため、研究を行った。腸管自動抽出手法によって与えられた、断片化された腸管領域を自動的に連結し、元の腸管の構造を復元する手法を作成した。 【クローン病CADシステムの開発】腸管の構造解析、潰瘍の検出を実行し、それらの結果をユーザに提示するCADシステムを開発した。3次元表示を用いて直観的に分かりやすい表示を生成することとした。 上記のようにクローン病CADシステムの開発を行った。また、当初の計画にない腸管の構造再構築が必要とされたため、これについての研究を行い、良好な成果を得た。そのため、当初の計画以上に研究が進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はクローン病CADシステムの機能充実、診断結果情報出力機能の開発を行う予定である。各研究課題について以下に説明する。 【クローン病CADシステムの開発】腸管の狭窄を提示する機能を開発する。また、腸管の構造や病変を3次元表示だけでなく仮想展開像や断面表示により提示可能とする。本システムにより、医師の診断時の病変発見率向上、診断時間短縮を目指す。 【診断結果情報出力機能の開発】クローン病CADシステムによる診断結果情報を、コンピュータだけでなくタブレット、紙面などの様々な媒体上で提示する。各媒体に適した提示法を検討し、より医師の理解が容易な提示法を採用する。クローン病CADシステムによる診断結果情報はネットワーク経由で他のコンピュータに送受信可能とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画においては平成25年度に、診断結果情報出力機能の開発に用いるサーバを購入する予定であった。しかし、クローン病CADシステムの機能充実のために時間を要したため、診断結果情報出力機能の開発は平成26年度に行うこととした。そのため、サーバ購入のための額を次年度に引き継ぎ、平成26年度に購入する予定である。 診断結果情報出力機能の開発に用いるサーバを購入する予定である。また、診断結果情報をネットワーク経由で送受信し、タブレットなどで提示する機能を開発する。そのために、ネットワーク機器、タブレットを購入する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Semi-automated Virtual Unfolded View Generation Method of Stomach from CT Volumes2013
Author(s)
Masahiro Oda, Tomoaki Suito, Yuichiro Hayashi, Takayuki Kitasaka, Kazuhiro Furukawa, Ryoji Miyahara, Yoshiki Hirooka, Hidemi Goto, Gen Iinuma, Kazunari Misawa, Shigeru Nawano, and Kensaku Mori
Organizer
MICCAI 2013
Place of Presentation
Nagoya University, Japan
Year and Date
20130923-20130923
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[Presentation] 展開外力自動決定を用いたCT像からの胃仮想展開生成手法2013
Author(s)
小田 昌宏, 水藤 倫彰, 林 雄一郎, 北坂 孝幸, 古川 和宏, 宮原 良二, 廣岡 芳樹, 後藤 秀実, 飯沼 元, 三澤 一成, 縄野 繁, 森 健策
Organizer
第32回日本医用画像工学会大会
Place of Presentation
産業技術総合研究所 臨海副都心産学官連携センター
Year and Date
20130801-20130801
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[Presentation] Evaluation of automated incision line determination process for unfolded view generation from CT volumes2013
Author(s)
Masahiro Oda, Tomoaki Suito, Yuichiro Hayashi, Gen Iinuma, Koichi Furukawa, Kazunari Misawa, Shigeru Nawano, Takayuki Kitasaka, and Kensaku Mori
Organizer
Computer Assisted Radiology and Surgery (CARS) 2013
Place of Presentation
Heidelberg Convention Center, Heidelberg, Germany
Year and Date
20130628-20130628