2013 Fiscal Year Annual Research Report
開心術の安全性向上を目的とした新規な人工心肺シミュレータの開発
Project/Area Number |
24700511
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
徳嶺 朝子 近畿大学, 生物理工学部, 助教 (90435058)
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Keywords | 人工心肺 / 体外循環教育 / 教育用シミュレータ / 医学シミュレーション |
Research Abstract |
研究課題「開心術の安全性向上を目的とした新規な人工心肺シミュレータの開発」は、現存する体外循環シミュレータにはないシナリオ作成プログラムを中心とした学内および院内教育にも適用可能なシミュレータである。最終年度では、初年度までに作成したハードウェアを改良し、アナログ入力モジュールを追加して流量および圧力値の導出を可能とした。また、本システムは計測デバイスとしても利用可能であり、シミュレータとしての利用以外に、人工心肺に関連するデバイスの検証のためのシミュレーションシステムとしても利用できる。ソフトウェアについても、さらに改良を重ね初年度に作成した「シナリオ作成プログラム」に加え、模擬患者の血行動態を指導者が任意に作成することができる「模擬生体情報プログラム」を作成した。本プログラムは、平成26年6月の日本体外循環医学会近畿地方会教育セミナーでその有用性について説明する機会を得ており、来年度以降の教育セミナー等での活用が検討されている。以上により、計測システムとソフトウェアを統合し、体外循環教育のための総合システムPerfusion Education System: PESの第1次開発を行うことができた。 また、シミュレーション教育を実施した際に、研修者の作業や行動を把握するための操作記録機能を付加した。定量データの収集は、客観的に評価を行えるため体外循環教育により大きな訓練効果を期待できる。理想的な評価法には、信頼性が確認されているべきである。本教育システムの利用により得られる操作記録は、今後のシミュレーション教育をより効果的なものにすると考える。 本研究課題は、開心術を安全に施行するための教育シミュレータおよびデバイスの安全操作検証システムとして利用できる。
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