2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700512
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
金 大永 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 講師 (60461860)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 手術用ロボット / 膵臓 / ステープリング |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間を延長して研究を続けた平成27年度は、開発した圧縮デバイスを使ったブタ実験を増やし、MRIを用いた膵臓内部の圧縮による損傷分布を可視化・定量化することが目的であった。 しかし、ブタ実験にてその実用性は認められたものの、MRIを用いた膵臓内部の損傷分布は明確な値として現れなかった。そこで評価方法を変更し、摘出したブタの膵臓を圧縮しながら膵臓内圧を直接計測し、部位による内圧変化を病理学的画像と比較した。 ブタの膵臓を圧縮しながら血圧モニタリングキットで膵臓内圧の計測を行い、膵臓からの反力と膵臓内圧を記録した。膵臓内圧の計測は圧縮近位部、膵臓表皮付近、圧縮遠位部の3ヶ所で行った。圧縮時の内圧変化は圧縮近位部では内圧低下が見られ、膵臓表皮付近においては内圧上昇が見られた。膵臓表皮付近は圧縮が最大の時に内圧が最も上昇し徐々に収まったことより、内圧の最も上昇した部分が膜破裂の危険性が最も高く、膜破裂防止の為には圧縮を休止するだけでもその効果がある程度得られることが分かった。 この結果は病理的標本の画像処理を用いた分析結果と比較した。膵臓の損傷により出た膵液によってランゲルハンス島も障害を受けてしまうため、ランゲルハンス島の個数が減ると考えられる。ホルマリンで固定した標本の圧縮部・圧縮近位・圧縮遠位・表皮付近の4箇所にてランゲルハンス島の密度を算出した。結果として、ランゲルハンス島の密度は、圧縮部、圧縮遠位では0個/mm2、圧縮近位では0.6個/mm2、表皮付近では4.1個/mm2であり、内圧低下時にランゲルハンス島密度が少なく、内圧上昇時にランゲルハンス島密度が高かったことが確認出来た。 結果を国際・国内学会で発表したので、足りない内容を補充し、学術誌に発表する予定である。
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Research Products
(4 results)