2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24700557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
佐藤 彰紘 目白大学, 保健医療学部, 講師 (20460404)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 知的障害 / 高齢化 / 運動機能 |
Research Abstract |
24年度は四肢の運動機能の調査を主として行う計画であり,具体的には四肢の構造等に関する異常の調査,種々運動学的測定機器を用いた運動機能調査を実施する予定であった. 四肢の構造等に関する調査については,24年度中に重度知的障害を持つ成人の方70名を対象にフィールド調査を実施し,手関節と手指の変形の有無,前腕最大周径・前腕最小周径の計測,手関節に関する筋の筋緊張の検査,および,手の運動障害がある場合の日常生活に及ぼす影響について調査を行った.現在データ処理中であるが,知的障害を持つ成人の中で手の運動障害を持つ人は半数以上であり,それが加齢に伴い増加する傾向にあることが明らかとなった.本結果については作業療法の世界学会に演題応募をしており,また,内容について論文作成に取り掛かっているところである. 四肢の運動機能調査については,ワイヤレス筋電計測装置と動作解析ソフトを購入し,現在予備実験を行っているところである.重度の知的障害がある方を対象としているため,機器の破損や本人にできる限りストレスをかけないよう工夫をしている.本実験に関しても24年度中に実験を行う予定であったが,昨年夏に発売予定のワイヤレス筋電計測装置の開発が遅れ納入時期が大きくずれ込んでしまったこと,そして,調査実施予定日に調査実施予定施設で感染症が拡大してしまい,中止を余儀なくされてしまったこと等により,予定がずれ込んでいる.25年度早々には運動学的実験ができるよう現在予備実験含め,予定を調整中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
運動学的検査において24年度実施予定であったが,実施できていない.理由は購入予定製品の開発が遅れ納品が大幅に遅れたこと,そして調査予定日に調査予定施設においてインフルエンザが発生してしまい,調査が実施できなかったことが大きな要因である. 形態計測については順調に進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は運動学的調査を9月いっぱいまでに実験が終了する計画で引き続いて行う.その際,データ処理やデータ収集を円滑に行うためにリハビリテーションの専門家数名に調査協力をいただく予定である.調査実施施設は24年度に調査を行った施設と同一であり,施設側からの承諾は得ている. 25年度に実施予定であった知的障害者の運動機能における後方視的事例研究については25年度末から26年度初めにかけて行うこととする. また,24年度中に実施した調査については25年度中に論文としてまとめ投稿を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度予算について,物品費は主にEMG測定用の備品や解析用のソフト(充電器の数の整備,統計ソフト等)等を購入予定であり,人件費や旅費は調査施設への旅費・データ収集・解析用の人件費に充てる予定である. 26年度の予算については,データ処理の人件費のほかに成果発表時の旅費等として使用する予定である.
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