2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700564
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Research Institution | Health Science University |
Principal Investigator |
村松 憲 健康科学大学, 健康科学部, 准教授 (00531485)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 運動ニューロン / 糖尿病性ニューロパチー / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は計画に従って糖尿病性ニューロパチー(以下,DPN)による運動ニューロン障害が運動療法によって予防可能か検証した.実験には25週齢までに2型糖尿病を発症するOLETF(Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty)ラット12匹とその健常対照群であるLETO(Long-Evans Tokushima Otsuk)ラット6匹を用いた.全ての動物は25週齢にて腹腔内ブドウ糖負荷試験(IPGTT)を行い,OLETFラットが糖尿病を発症していることと,LETOラットが糖尿病を発症していないことを確認した.IPGTT終了後,OLETFラットを20週間トレッドミルを用いて運動療法(15-20m/分, 60分間, 5回/週)を行うOLETF-EX群(n=6)と通常飼育を継続するOLETF-SED群(n=6)に分類し.LETOラットは通常飼育を継続してLETO-SED群(n=6)とした.20週間後,全てのラットはIPGTTを行った後に平成25年度に行った方法と同じ方法で内側腓腹筋を支配する運動ニューロンを逆行性に標識し,2週間後に脊髄を摘出して運動ニューロンの総数とその断面積を計測した.IPGTTの結果,OLETF-SED群の糖尿病が進行していたのに対して,OLETF-EX群は耐糖能が大幅に改善していた(P<0.01).また,運動ニューロンの総数はLETO-SED群の約150個に比べてOLETF-SED群は約110個まで減少していた(P<0.01).一方,OLETF-EX群の運動ニューロン数は約150個とその数が保たれていた.以上の事実から運動療法を行うことによってDPNに関連して生じる運動ニューロン障害が予防できる可能性が示された.
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