2014 Fiscal Year Annual Research Report
筋線維核数の変化に着目した萎縮筋に対する筋力増強運動効果の検証
Project/Area Number |
24700566
|
Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
伊東 佑太 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 助教 (30454383)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | リハビリテーション科学 / 運動療法学 / 動物 / 細胞生物学 / 骨・筋肉 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、萎縮筋をもったマウスに対して高強度の筋力増強運動を行わせる研究を行ってきた。その結果、本運動が筋線維の太さの回復促進に有効なこと、この変化が健常筋肥大の変化よりも早く起こること、さらには筋線維核の数が正常値以上に増加することを明らかにした。この結果は、筋力増強運動による萎縮筋の回復促進には健常筋肥大時と異なるメカニズムが存在することを示唆し、それには筋線維核数の増加が重要な鍵を握っていると考える。そこで本研究は、筋力増強運動によって起こる筋線維核数の増加に焦点を絞り、その時期や関与する因子を明確にすることで、萎縮筋に対する筋力増強運動の効果のメカニズムに迫ることを目的とした。 平成24年度には、筋力増強運動による筋萎縮からの回復促進過程における新生された細胞や核の有無や生じる時期を確認した。続く平成25年度には、新生された筋線維核の標識とともに、筋衛星細胞のマーカーを用いて、筋線維核の増加に対する筋衛星細胞の関与を確認した。最終年度である平成26年度には、筋衛星細胞の増殖に加え、筋芽細胞、筋管細胞への分化が生じているかどうかを免疫組織化学的に検証した。その結果、新生細胞と標識され、かつ筋衛星細胞のマーカーが出現している細胞に、MyoDやmyogeninといった筋分化マーカーが共染された。このことから、筋力増強運動による筋萎縮からの回復促進効果には、筋衛星細胞から分化した細胞の融合により筋線維核が増加することが重要であると考える。
|
Research Products
(4 results)