2012 Fiscal Year Research-status Report
双方向車体型ブレイン-マシンインタフェースを用いた歩行補綴に関する基礎的研究
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24700587
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深山 理 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (30508205)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ブレイン-マシンインタフェース / 小動物移動ロボット / 大脳可塑性 / 微小電気刺激 |
Research Abstract |
本研究は,微小電気刺激による大脳可塑性の誘発により、神経電極近傍にある細胞の活動を身体移動との相関が強まるよう誘導し、より精度の良い歩行推定・デバイス制御を目指すものである. 平成24年度においては,実験に使用する電極の選定(改良)とラット搭載車 "RatCar" による長時間実験を実現するためのシステム改善を中心に研究・開発を進めた.具体的には,まず慢性的な神経信号計測・刺激において過去に我々が開発したパリレンおよび金薄膜を素材とする神経電極を利用できることを確認した.また,微小電気刺激が大脳に及ぼす機能的影響について検討を進めた.さらに,ラット搭載車上への小型コンピュータの搭載により,少なくとも30分程度はワイヤレス環境においてラット神経系に対する計測・刺激が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
神経系に対する計測・刺激インタフェースとして,我々が過去に開発した神経電極を使用できる目処が立ち,高価な商用神経電極の購入を回避・縮小できる見通しとなった.車体上への計測・刺激系の搭載について,専有体積の小さな回路の制作と重量軽減に多少手間取ったが,この間に制御用コンピュータの小型化・軽量化が進んだため,若干の余裕を確保できる見通しである.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に従い,ここまでに構築・改良した新 RatCar システムを用い,微小電気刺激を用いた相関関係強化と,これによる車体制御性能の改善評価を進める.なお,長時間の実験を目指すにあたり,ラットの車体状への安定した固定に手間取っているため,搭載方法の改良を加える予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費は当初計画どおり,実験系の維持費や電極の材料費が中心となる.旅費としては,情報収集・成果発表を目的とする国内出張2回,海外出張2回を予定している.その他,発表に伴う学会参加費,論文掲載費の支出が見込まれる.
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