2012 Fiscal Year Research-status Report
仮設住宅団地における孤独化防止のための「お茶の間テレビ」の開発
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24700592
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
伊藤 史人 一橋大学, 情報基盤センター, 助教 (10583669)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 仮設住宅 / チャットサーバー / テレビチャンネル / 意思伝達装置 / インターネット / 共感テレビ |
Research Abstract |
岩手県県北沿岸地域における仮設住宅のインターネットの利用状況を確認し,本研究の成果物の導入可否を検討した。おおむね,インターネットは利用可能であることが判明したが,利用しているユーザーには偏りが強い傾向があった。特に,高齢者のみの世帯では利用率が低い。同時に,パソコンや携帯電話の利用率も比較的低いことも確認できた。 技術的実績としては,赤外線装置によるチャットチャンネルおよびテレビチャンネル操作の基礎的要素技術を検証した。本研究では,ICT機器になじみの薄いユーザーを対象にしているため,家電のような操作性が要求される。操作性は実際に利用してもらう必要があるが,本年度においては十分に検証できていない。 本研究の成果物を利用するには,インターネット上のチャットチャンネルとテレビチャンネルを同時変更する必要がある。それをワンスイッチ操作で実現し,ユーザーは装置を意識せずにテレビリモコンのみで利用できる環境が望ましい。現状では,一部でパソコン操作が必要になっている。チャンネルを同期する仕組みは,汎用赤外線装置を受信装置として利用し,チャットチャンネルの変更に使用し,基本動作の確認が行えた。 さらに,より簡便なインターフェースを実現するために,障害者用意思伝達装置について調査した。文字入力が必要なシーンを想定し,キーボード以外の入力方法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「共感テレビ」の土台となるチャットサーバーを構築し,チャットチャンネルとテレビチャンネルをひとつのリモコンで同時変更する基礎的技術は検証できたものの,雑音等の低減が十分ではなく実用しにくい状況である。また,赤外線通信が不安定になることがあり,チャットチャンネルとテレビチャンネルの同期に失敗することがあった。
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Strategy for Future Research Activity |
成果物をユーザーに利用してもらうことを目指して,平成24度の課題の解消に務める。特に,雑音や赤外線通信の安定性の向上を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
チャットサーバーの更新および赤外線装置の追加制作、被災地への訪問作業を行う。 また,ユーザーへの講習に利用する端末購入を行う。
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Research Products
(1 results)