2012 Fiscal Year Research-status Report
暑熱下運動時に静脈血管応答は体温と循環のどちらを優先的に調節するのか?
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24700614
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Research Institution | Japan Women's College of Physical Education |
Principal Investigator |
大上 安奈 日本女子体育大学, 公私立大学の部局等, 助教 (00550104)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 静脈コンプライアンス / 熱放散反応 / 血圧調節 / 静脈還流 |
Research Abstract |
平成24年度は,長時間自転車運動を「常温環境下」と「暑熱環境下」において実施したときの上肢の表在性静脈と深在性静脈の血管コンプライアンス特性を明らかにすることを目的とした. 長時間運動時の静脈コンプライアンス特性を明らかにするにあたり,まず,短時間運動時の静脈コンプライアンス特性を確認するために次のような実験を行った.被験者は座位姿勢にて,安静条件と自転車運動条件(35%および70%VO2max強度)を実施した.超音波法を用い,上肢の表在性静脈と深在性静脈の血管コンプライアンスを測定した結果,運動強度が高まるほど,静脈血管収縮が生じるが,いずれの静脈とも血管コンプライアンスは運動により変化しなかった. 次に,長時間運動時の静脈コンプライアンスを検討した.被験者は環境温度を一定にした実験室において座位姿勢にて50分以上の安静を保った.この間に短時間運動時と同様の方法を用いて,安静時の静脈コンプライアンスを検討した.その後,60%VO2max強度の自転車運動を行い,運動の2分目と,運動を継続して深部体温が約1.2℃上昇した時に静脈コンプライアンスの測定を行った.運動は常温環境条件(環境温度25℃,相対湿度40%)と暑熱環境条件(環境温度35℃,相対湿度40%)において,5日以上の間隔をあけ,ランダム順で実施した.現在,実験の遂行とデータ解析の最中である.解析結果の一部ではあるが,深在性静脈ではいずれの環境条件でも安静時と比較して長時間運動時の血管コンプライアンスが低下するが,表在性静脈では常温環境時に長時間運動時の血管コンプライアンスの低下がみられるものの,暑熱環境時には運動によるコンプライアンス低下は見られない傾向が得られている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
体温調節を考慮する必要があり,真夏もしくは真冬にしか実験を行うことができなかったため,実験の進捗状況がやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
限られた期間(真夏もしくは真冬)での実験遂行となるため,実験者および被験者とのスケジュール調整を綿密に行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
やや遅れている実験を完遂するために,実験に必要な消耗品の購買や被験者への謝金として使用する.
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Research Products
(13 results)