2013 Fiscal Year Research-status Report
小学校高学年児童におけるオーバーハンドパスに関する素朴概念調査方法の開発
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24700625
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
荻原 朋子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (50365566)
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Keywords | 素朴概念 / 体育授業 / 学習者 / 素朴概念調査票 |
Research Abstract |
素朴概念とは,学習者が経験的に身につけている知識であり,この知識が新しい知識の習得を妨げたり促進したりしている.本研究では,体育授業において新しく学習する知識・技能の習得に関わる素朴概念を解明し,学習を阻害している素朴概念及び促進している素朴概念の実態を明らかにすることを目的とする.そのため,体育授業におけるバレーボールのオーバーハンドパスの技能の習得に関わる学習者の素朴概念について,小学校高学年段階の児童を対象に,素朴概念調査票を開発し,発達段階の違いによる学習者の素朴概念の実態及びパフォーマンスとの関係性について明らかにする. 上記目的に照らし、平成25年度は①小学生と中学生のオーバーハンドパスに関する素朴概念の検討、②小学生用の素朴概念調査票開発のための撮影を行った。 ①昨年度調査した小学6年生とこれまでに調査していた中学1年生の素朴概念を比較検討し、その実態について検討を行った。また、その結果については、日本体育学会およびAIESEP( International Association for Physical Education in Higher Education)にて発表を行った。 ②小学生用の調査票については、これまでの調査票を全体的に見直し、追加問題を作成することとした。その際、協力研究者と協議の上で、新しい問題を追加するためのオーバーハンドパスの静止画の撮影を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、昨年度調査した小学生用のデータをもとに、既に収集済みの中学生のデータと比較して検討することができた。また、その結果について、学会にて発表することができた。しかしながら、その特徴についてはまだ明確となったわけではない。一方、小学生用に新しい問題を追加した素朴概念調査票のための静止画を撮影することができた。そのため、比較的順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、新たな構成となる素朴概念調査票を小学校高学年児童に実施し、その実態について再度、検討することとする。また、実際にネット型ゲーム単元の授業を実施し、授業を経験することで児童のオーバーハンドパスに関する素朴概念がどのように変化するのかを明らかにしたい。さらに、抽出された素朴概念と実際の子ども達のパフォーマンスの関係性についても検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品を購入した際に、インターネットで購入したため想定した額より安価で購入することができた。そのため、2円という端数が残金として残ってしまった。 平成26年度は計画的に物品の購入を行うようにする。
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