2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24700634
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
末松 大喜 熊本大学, 教育学部, 講師 (50584223)
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Keywords | 走運動学習 / 走運動教材 |
Research Abstract |
本研究では,構造方程式モデリングによる疾走運動の因果構造の分析を起点に,中学校体育授業において疾走能力の高め方を知識・技能の両面から学ぶことのできる教材を作成し,それを取り入れた学習指導計画の有効性を実証することを目的とした.そのための検討課題は, 1)教師・生徒の疾走運動に関する学習観の集約,2)中学校生徒の疾走能力に関する要因の因果構造の検討,3)疾走能力の向上に向けた学習課題の検討,4)疾走能力の高め方を知識・技能の両面から学ぶための教材作成,5)中学校の保健体育の学習指導計画に実際に組み込んだ介入実験の効果の検証であった. 平成25年度は,中学校生徒の疾走能力に関する要因の因果構造を構造方程式モデリングによって明らかにし,疾走能力向上のために取り組むべき学習課題について検討した.また,それらの結果を踏まえて疾走能力の高め方を学ぶ教材の作成を行い,中学校保健体育科授業に学習を組み込んでその効果の検証を行った. 中学校2年生男子生徒74人を対象とした.中学校生徒の体育授業への走運動学習実験を行い,学習前後で疾走運動についての意識調査および全力疾走におけるキネマティクス的分析を行った.学習前の測定データから疾走運動の意識に関する10項目および動作に関する20項目を選定して構造方程式モデリングを適用し,中学校生徒の疾走能力の因果構造分析を行った.また,疾走能力向上のための学習課題を検討し,知識・技能の両面から学ぶための教材を作成した.走運動学習は,知識学習時間と実技学習時間を合わせて2週間で計3回,体育授業時間中に行った.学習前後の測定データを疾走能力水準および疾走のタイプで比較し,本研究で作成した教材が中学校生徒の疾走能力に及ぼす影響について検討した.
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