2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24700645
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
班目 春彦 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (40555653)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 筋肥大 / 抵抗負荷運動 / レジスタンストレーニング |
Research Abstract |
本研究の目的は,抵抗負荷運動による骨格筋肥大のメカニズムの解明,特に筋内代謝物の蓄積や筋細胞膨張が骨格筋肥大に果たす役割を明らかにすることである.抵抗負荷運動が骨格筋肥大を生じることは良く知られている.その機序も解明が進んでおり,メカニカルストレス,筋内代謝環境,ホルモン・成長因子等,複数の因子の関与が示されている.また,近年では一過的な筋細胞膨張の筋肥大への関与も示唆されている.しかし,これらの因子は生体では複合的に作用するため,各々の因子と筋肥大との因果関係,或いは因果関係があった場合の各々の因子の貢献度は明らかでない.そこで,本研究では抵抗負荷運動を行った後に運動筋の血流を制限することで筋内代謝物の蓄積と筋細胞膨張を生じさせ,それを一定期間繰り返し実施した際の骨格筋の適応を検討することとした. 平成24年度は長期継続実験に用いる運動後血流制限の処方を決定することを目的として,一過的生理応答に基づいて運動及び血流制限の処方条件を検討した.運動には膝伸展運動を用いることとした.これは,単関節運動で動作が規定しやすいこと,膝伸展筋群は筋サイズが大きく運動による代謝物の産生量が多いこと,長期継続実験の際に筋断面積の評価がしやすいことが理由である.片側性の膝伸展運動後に完全阻血には至らしめない短時間の血流制限を行うことで血中乳酸等の代謝物の蓄積,大腿部周径囲及び大腿四頭筋筋厚の増大を生じることを確認した.今後はこの処方を一定期間繰り返し実施し,骨格筋の構造と機能に与える影響について検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに一過的な生理応答に関する検討を行い,長期継続実験に用いる運動後血流制限の処方条件を決定するためのデータを得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,平成24年度に実施した一過的な生理応答に関する検討の結果に基づいて運動後血流制限の処方条件を決定し,その処方を一定期間繰り返し実施した際の骨格筋の適応を検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に残額が生じた理由としては,消耗品費等の支払いが当初予定を下回ったことが挙げられる.研究はおおむね順調に進展しており研究計画及び研究費の使用計画に大きな変更はない.
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Research Products
(1 results)