2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24700645
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
班目 春彦 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (40555653)
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Keywords | 筋肥大 / 抵抗負荷運動 / レジスタンストレーニング |
Research Abstract |
平成25年度は運動後の代謝物の蓄積が骨格筋の適応に与える影響を明らかにすることを目的として,運動後血流制限の処方を一定期間繰り返し実施した際の骨格筋の適応を検討する実験を行った.運動は片側性の膝伸展運動を採用し,被験者内実験計画を用いて,片側を「運動+運動後血流制限脚」,反対側を「運動脚」とした. 運動・トレーニングに対する適応を調べる研究においては,群間比較を行う被験者間計画が用いられることも多いが,本研究においては被験者内計画を用いた.代謝物の蓄積は筋肥大に影響を与える可能性がある内分泌系の亢進を生じることが知られている.従って,群間比較の場合は,仮に運動後血流制限によって筋肥大が増強されたとしても,それが代謝物の蓄積それ自体による局所的な作用の結果なのか,或いは代謝物の蓄積によって亢進した内分泌因子による全身的な作用の結果なのかは明らかにできない.本研究の目的は代謝物の蓄積それ自体による局所的作用の有無を明らかにすることであり,また,その他の筋肥大に影響する可能性がある栄養摂取等の個人差を除外できることや,比較的少数の被験者で統計的検出力を得られるという利点もあり,本研究では被験者内計画を用いることとした. 成人男性8名を被験者とし,週2回の運動を8週間継続した.運動の負荷強度は事前に測定した最大筋力の70%とした.8週間の運動継続期間の前後及び8週間の脱トレーニング後の計3回,膝伸展筋群の筋厚,最大筋力及び筋持久力を測定した.介入の完遂率は100%であり,全ての被験者から測定データを取得することができた.現在,結果の分析及び公表の準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定では平成24年度に実施した一過的生理応答の検討結果に基づいて25年度前半に長期継続実験を実施し,25年度後半に結果の分析及び補足的な実験,さらに研究発表を実施する予定であった.しかし,被験者及び実験補助者の人員確保が予定より遅れたため,計画を変更し25年度前半は少数の被験者で予備実験を行い,25年度後半から本実験を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定より半年ほど遅れが生じているため,平成25年度後半に実施予定であった実験結果の分析,それに基づく補足的な実験及び研究発表を26年度に行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定では平成24年度に実施した一過的生理応答の検討結果に基づいて25年度前半に長期継続実験を実施し,25年度後半に結果の分析及び補足的な実験,さらに研究発表を実施する予定であった.しかし,被験者及び実験補助者の人員確保が予定より遅れたため,計画を変更し25年度前半は少数の被験者で予備実験を行い,25年度後半から本実験を行うこととしたため未使用額が生じた. 当初予定より半年ほど遅れが生じているため,平成25年度後半に実施予定であった実験結果の分析,それに基づく補足的な実験及び研究発表を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てることとしたい.
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