2014 Fiscal Year Research-status Report
サッカーのゲーム構造論にもとづくコーチング理論の実践的展開と映像化に関する研究
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24700651
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木庭 康樹 広島大学, 総合科学研究科, 助教 (60375467)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サッカー思想 / スポーツ哲学 / ゲーム構造論 / ポルトガル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ポルト大学のヴィトール・フラーデ元教授によって提唱された「戦術的ピリオダイゼーション理論」をスポーツ哲学の観点から体系的に考察し、これを研究代表者が提示した「サッカーのゲーム構造論」に接続させることで、両理論を拡張・統合(さらには、それらを可視化・映像化)させることを目的としていた。本研究では、平成25年度までに研究に必要な資料や映像データの収集や翻訳・編集等の作業を終え、平成26年度においては、PTの思想集成を遂行し、当初の目的を達成することができた。研究成果としては、すでに当該のテーマに関して、学術論文を2本投稿し、サッカーのJ1の強豪クラブにおいて講演を2回、さらに、日本体育学会第65回大会体育哲学専門領域シンポジウムにおいて最終成果発表を実施するなど、着実に公表を実施できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
同研究では、3度にわたるポルトガルでの現地調査の結果、そのフラーデ氏の2本の論文や関連資料を入手し、かれの弟子たちのサポートによってそれらの翻訳作業と思想的究明が進んでいる。また、二次資料とは言え、フラーデ氏が弟子たちの論文や著作の内容にも直接深く関与していること、さらには、その難解なPT思想に対してフランス思想とユダヤ系思想というアプローチの方法も明らかとなっており、それらについての成果発表も着実に実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
学術誌や商業誌への投稿、学術書や啓蒙書の出版、学会や講演等の公開行事への参加、マスメディアへの広報依頼、Facebook等のSNSを利用した広報活動を実施する予定である。なお、同研究では、「戦術的ピリオダイゼーション理論」の思想そのものに研究対象をフォーカスし、さらに研究組織を各種専門の研究者から再構築してPT思想の内部へと深く立ち入って継続的に研究を遂行する必要性が出てきため、来年度新規課題の応募申請を行う予定である。
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