2013 Fiscal Year Annual Research Report
ロングパイル人工芝と足底圧の関係~サーフェイス・シューズ・個体要因の側面から~
Project/Area Number |
24700661
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
福士 徳文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助手 (70616185)
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Keywords | コーチング / トレーニング科学 |
Research Abstract |
【方法】被験者は、関東大学サッカー1部リーグに所属する男子サッカー部員10名であった。被験者は、天然芝および人工芝上にて、合計距離が20mとなる10m折返し走を3種類のシューズ(円柱型:MP、刃型:BP、トレーニングシューズ:TR)を使用し、それぞれ3回ずつ測定を行った。その際、同時に足底圧測定を行った。分析は、足底を6エリア(A1~A6)に分割して行った。筋力測定は、BIODEXを用いて、膝関節、足関節の筋力を定量的に評価した。 【結果】A3のピーク圧は、天然芝上ではMPおよびBPがTRより有意に高く(MP:1.66±0.35、BP:1.75±0.43、TR:1.3±0.27)、人工芝上では、MPがTRより有意に高かった(MP:1.78±0.4、TR:1.48±0.37)。筋力との関連を分析したところ、人工芝上でMPを使用したときのA3と、膝関節伸展筋の等尺性収縮におけるピークトルクと強い正の相関がみられ(r=0.676,p<0.05)、タイムとの間には負の相関がみられた(r=-0.613)。 【考察】天然芝ではグリップ性の低いTRの使用により、A3でのピーク圧が低値を示した。人工芝では、天然芝と同様の結果がみられなかったため、単にシューズだけを代えて使用しても、第5中足骨疲労骨折の予防にはつながりがたいと考えられる。そこで、個体要因である筋力に着目し、足底圧との関係を調査したが、膝関節、足関節周囲筋の動的な筋力との相関はみられなかった。これは、衝撃緩衝への動きよりもパフォーマンス重視の動きが優先されると、足底圧が高くなることが考えられた。したがって、膝関節、足関節の筋力に関しては単に筋力を改善することが予防に繋がるとは考え難く、衝撃緩衝につながる動きつくりをすることが予防をする上では重要であると考えられる。
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