2012 Fiscal Year Research-status Report
競技者を対象としたスポーツチームに対する結果予期の実態と関連要因の明確化
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24700666
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
荒井 弘和 法政大学, 文学部, 講師 (30419460)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | チームビルディング / スポーツ集団 |
Research Abstract |
集団の結果予期の実態・関連要因を検討する本研究は、「大規模調査 (量的調査/横断・縦断)」と「事例研究 (量的・質的調査/縦断)」の大きく2つに分けられる。平成24年度は、応募時の予定どおり、「大規模調査 (量的調査/横断・縦断)」に相当する、以下の3つの研究を実施した。 【研究1:集団の結果予期尺度の開発】大学・短期大学の体育会運動部に所属する競技者309名を対象に、集団の結果予期尺度の開発と信頼性 (内的整合性と安定性)・妥当性の検証を行うための調査を実施した。調査実施においては、社会調査会社の協力を得ている。 【研究2:集団の結果予期の実態把握と関連要因の横断的検討】平成21~23年度科研費の研究成果を参考に、「コレクティブ・エフィカシー」などを関連要因として設定し、調査を実施した。自由記述欄も設けることで、質的データも収集することに成功した。なお対象者は、応募時に予定していたとおり、研究1と同様である。 【研究3:集団の結果予期の関連要因の縦断的検討 (2時点測定)】2ヵ月の期間を空けて、研究1・2の対象者に、研究2の調査項目を用いて再び調査を行うことで、縦断的な検討を行った。研究1・2に参加している対象者に、再び回答を依頼したところ、176名からデータを回収することができた。 なお、研究実施に当たっては、応募時に想定していた「研究計画を遂行するための研究体制」も機能しており、法政大学文学部心理学科、早稲田大学スポーツ科学研究センター、国立スポーツ科学センターにおいて、研究課題に関する意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、応募時に予定していた3つの研究を計画どおりに実施することができた。データ分析が可能な対象者の人数という観点から検証すると、研究1・研究2では、450名の予定に対して309名 (68.7%) であり、研究3では、235名の予定に対して176名 (74.9%) であった。また、予定どおりに調査が終了したことに伴い、現在、データの解析作業を進めている。 以上のことから、現在までの達成度は、「おおむね順調に進展している」と自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、平成24年度に実施した研究1・研究2・研究3で得られたデータの解析を実施する。さらに、応募時から予定されていた研究4 (集団の結果予期の関連要因の縦断的検討) ・研究5 (集団の結果予期の心理的パフォーマンス予測可能性の実証的検討) を実施するための準備を行う。具体的には、調査対象であるスポーツチームと連携して、チームの現状に配慮を行いながら、調査内容や調査実施時期を調整する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、平成24年度に実施した研究1・研究2・研究3で得られたデータの解析を実施するために、データ解析のための統計ソフトの購入費用、データ解析のためのデータクリーニング作業の人件費を執行する。 さらに、データ解析結果について意見交換をするために、研究課題に関連する研究者が集まる日本体育学会および日本スポーツ心理学会に参加する。日本スポーツ心理学会では、データ解析結果の一部を研究発表する計画を立てている。 また、応募時に予定されていた研究4 (集団の結果予期の関連要因の縦断的検討) ・研究5 (集団の結果予期の心理的パフォーマンス予測可能性の実証的検討) を実施する上で必要な研究経費 (調査実施補助のための人件費など) を執行する。
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Research Products
(2 results)