2015 Fiscal Year Annual Research Report
現場で生じたスポーツ動作に対する新たな試み:ビデオ映像を用いた他覚的運動解析
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24700671
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Research Institution | Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences |
Principal Investigator |
笹木 正悟 東京有明医療大学, 保健医療学部, 講師 (30563473)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ビデオ分析 / サッカー / パフォーマンス / 傷害予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年となる平成27年度は,これまで研究対象として扱ってきたサッカーのスポーツ現場で生じた動作をまとめ,対敵局面における守備動作の三次元運動解析,および守備局面におけるプレッシング場面のビデオ分析についての成果を発表した.守備動作の三次元運動解析では,重心変位と股関節角度変位(r=0.870, p<0.05)および膝関節角度変位(r=0.829, p<0.05)との間に有意な相関関係が認められ,対敵局面における競技パフォーマンス向上に向けた視点を提案した.また,プレッシング場面のビデオ分析において,矢状面上の身体重心位置は体幹角度(r=0.623, p<0.01)および股関節角度(r=0.869, p<0.01)との間に有意な相関関係が認められ,スポーツ現場における傷害予防の観点からビデオ分析を用いたスクリーニングの新たな可能性を提案した. さらに,プレッシング場面のビデオ分析でハイリスクと評価された代表的な動作を5事例取り上げ,model-based image-matching を用いた三次元運動解析に着手した.本研究でとりあげた非受傷場面は,先行研究における受傷場面に比べて膝関節の急激な外反・内旋変化が見られなかった一方,股関節は軽度屈曲かつ外旋位で接地し,その後なめらかな屈曲運動を生じていた.このようなハイリスク場面の詳細な運動解析は,受傷を回避するためのヒントをスポーツ現場から抽出する一助となり,傷害予防に向けた新たなアプローチができたと考えられる.
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Research Products
(4 results)