2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24700674
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
安藤 佳代子 立教大学, コミュニティ福祉学部, 助教 (90618795)
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Keywords | 車椅子スポーツ / タイヤ摩擦 |
Research Abstract |
本研究は、異なるサーフェイスにおいて、タイヤの違いがどの程度車いす駆動に影響するのか調査し測定した摩擦係数から適切なタイヤの選択と最適なサーフェイスを明らかにする。そして、実際の動きへの活用を検討することを目的としている。 24年度での調査をもとに各国の車椅子形状を踏まえて、国内選手の傾向と合わせ実験に使用する競技用車いすの選定を行い購入した。タイヤの大きさ、車いすシート高、キャンバー角は日本人使用者の平均的な基準に近づけた。 25年度は、車いすテニス選手の日本代表合宿にて調査を行った。使用タイヤについての調査とダッシュ測定を行い、画像分析ソフト(Frame-DIASIV)での画像解析を実施した。その後、選手にデータをフィードバックした。駆動フォーム、パワーに関して、今後画像から分析する予定である。また、使用タイヤについては、代表選手は同じメーカーを使用しているため、それ以外のメーカーとの違いを検討する。タイヤの摩擦係数測定に関しては、実験用車いすを用いて静摩擦係数の測定について、現在予備実験を計画中である。動摩擦係数に関しての測定法については現在検討中である。また、ソチパラリンピック競技大会にて、他競技での車いすタイヤ使用の状況を調査した。冬季種目の出場者や観戦者の多くは、大きく溝ができているタイヤを使用しており、夏季競技との違いが大きく見られた。さらに、会場や町においての路面は、アスファルトではあったが路面が悪く、砂利や砂の道も多く見られた。バリアフリー化されていない部分はあったが、車いす使用者においては個別に車での移動手段を用意しているといった対応がみられていた。 今後実施するタイヤの摩擦係数測定においては、溝が多い普段用のタイヤを比較用として入れたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験用車いすを用いて静摩擦係数の測定について、現在予備実験を計画中である。動摩擦係数に関しての測定法については、現在検討中である。摩擦測定実験に関しては現在検討中であり遅れている。 25年度は新任で着任したこともあり自分で研究時間をつくることができなかったことが原因であるため、26年度においては昨年度の計画を含めしっかりと進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
静摩擦係数の予備実験を行い、本実験測定を行い、サーフェイスの違いで生じるタイヤの摩擦係数を算出する。サーフェイスは、オムニコート、ハードコートの2種類と、アスファルトとする。競技用車椅子のリアキャスターにおいては地面設置を調整できることから、地面に接地させないものを測定する。 実際のダッシュ動作を撮影し、駆動パワーを算出し、タイヤの摩擦係数との関連性を調査する。分析には、画像分析ソフト(Frame-DIASIV)を用いる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
摩擦係数測定について、現在検討中であるため、測定に掛る費用が繰り越しとなっている。また、実験協力者に対する謝礼についても未使用であるため。 次年度使用額(B-A)は231,110円、次年度請求研究費と合わせると1,661,110円となる。間接経費額は330,000円。直接経費額は、1,331,110円となる。 次年度の研究費(直接経費)使用計画は、物品費は700,000円。人件費・謝金として300,000円。旅費として331,110円としている。 物品費には、摩擦係数の測定に使用予定のデジタルばね秤(65,000円)、スピードトラップ3ゲート測定セット(441,000円)消耗品費として194,000円はタイヤの購入を行う。人件費は、実験・研究補助として、旅費は国内学会参加旅費として計画をしている。
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