2014 Fiscal Year Annual Research Report
総合型地域スポーツクラブが構築する関係システムと設立運営の成否に関する質的検討
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24700675
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Research Institution | Seisen University |
Principal Investigator |
炭谷 将史 聖泉大学, 人間学部, 准教授 (20410962)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / 弱連結 / ネットワーキング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,活発に活動している総合型地域スポーツクラブ(以下,「活発クラブ」とする)と活動が停滞感もしくは閉塞感があるクラブ(以下,「停滞クラブ」)の比較をするために,複数のクラブでフィールドワークを行い,その特徴を質的に分析した. 活発クラブは,決して課題がないわけではなく,危機感はむしろ大きいと言って良い状況であった.ただ,停滞クラブとの違いは必ず動きがあることであった.活発クラブはその特徴によって2つのグループに分類されると考えられた.一方は少数の熱心な人が目標に向かって頑張っている「リーダー型クラブ」,他方は多くの人の積極的関与が認められる「ネットワーキング型クラブ」であった.多くの活発クラブは前者の特徴を有していた.現時点で活発な活動を展開し,予算規模を経年的に拡大していた.しかし,現在停滞クラブに分類されるクラブにあって,かつてはこのタイプのクラブ運営をしていた組織が少なくない.そのようなクラブは,リーダーの高齢化や目標を達成しきれないままに疲労感・徒労感を持てしまって活動が停滞したとのことであった. 一方,ネットワーキング型クラブは複数の人がかなり主体的にクラブ運営に携わっていた.さらに,外の組織とのダイナミックな関係性を構築していた.研究協力していただいたクラブは10名以上の人が他の組織(多くは中間支援組織)とのダイナミックな(運動性のある)関係を築いていた. 次に主体的に関わってくれる人をたくさん集める方法があるのかという疑問に突き当たる.停滞クラブの中心的役割を担っている人の多くが「(後継となる)人がいない」という話をしておられた.活発クラブには多くの人が関わる特徴,停滞クラブには人が集まらない共通の特徴が存在した. 現在は,フィールドワークで得られたデータをエスノグラフィーにまとめ,複数の観点から分析作業を行うとともに,論文を執筆している.
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