2013 Fiscal Year Research-status Report
筋硬度の一過性の変化及び長期的な変化が筋の力発揮特性に及ぼす影響
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24700689
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 亮太 芝浦工業大学, システム理工学部, 助教 (20581458)
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Keywords | 筋硬度 / 肘関節伸展動作 / 上腕三頭筋 / 超音波エラストグラフィ |
Research Abstract |
筋硬度は骨格筋のコンディションの客観的指標となり得るものの,個人内の筋硬度変化が筋の力発揮特性にどのように影響を及ぼすのかは明らかにされていない.当該年度は,レジスタンストレーニングに伴う筋硬度の一過性の変化を捉えることを目的とした. 本研究では若年男性18名を対象に実験を実施した.当該年度は,肘関節伸展動作におけるレジスタンスエクササイズを対象とした.被検者は仰臥位となり,肩関節を90度屈曲させ,検者が肘を支えることで被検者の動きを安定させた.最大挙上重量(1RM)の80%の重量のダンベルを用いて,2秒間で短縮性収縮による肘関節伸展を,2秒間で伸張性収縮による肘関節伸展を実施し,それを8回継続した.セット間には90秒の休憩を挟んで,合計5セットを1セッションとした. 筋硬度の測定には超音波エラストグラフィ法を用いた.上腕長近位50%,60%及び70%の3部位において,上腕三頭筋長頭の筋硬度を測定した.測定の際,被検者は机の上に伏臥位となり、両腕を脇の横に置き、手首を回内させた.レジスタンスエクササイズの前後で測定を実施し,各部位の筋硬度変化を定量した. その結果,筋硬度はどの部位においてもレジスタンスエクササイズによって増加し,70%部位における筋硬度は,レジスタンスエクササイズ前後共に,他の2部位の筋硬度よりも有意に高い値を示した.以上の結果から,肘関節伸展動作を対象としたレジスタンスエクササイズを実施する際,特に遠位部に注意することで,より安全にエクササイズを実施できることが示唆される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度(1年目)の成果をまとめた論文は,いずれも国際誌に受理されており,平成25年度(2年目)の成果をまとめた論文についても,現在投稿中である.このように,実験ペースだけではなく,研究成果発表のペースも概ね順調である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度のレジスタンスエクササイズを長期的に継続した場合の研究を進めるとともに,他の筋を対象としたレジスタンスエクササイズや,平成24年度に実施したストレッチングに伴う筋硬度変化の研究も,条件を変えてさらに深めていきたい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を遂行する上で必要な研究費を使用した上で,次年度以降を見越して経費削減を実施した結果余った. より大きな研究成果を上げるために,平成24年度及び平成25年度と同様の実験を継続する.長期的な変化を検討する際には,被検者に長期のご協力を仰ぐこととなるため,被検者謝金を中心に充当する予定である.
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Research Products
(18 results)