2014 Fiscal Year Annual Research Report
筋硬度の一過性の変化及び長期的な変化が筋の力発揮特性に及ぼす影響
Project/Area Number |
24700689
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 亮太 芝浦工業大学, システム工学部, 助教 (20581458)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 筋硬度 / 肘関節伸展動作 / 上腕三頭筋 / 超音波エラストグラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
筋硬度は骨格筋のコンディションの客観的指標となり得るものの,個人内の筋硬度変化が筋の力発揮特性にどのように影響を及ぼすのかは明らかにされていない.当該年度は,前年度明らかにされた,レジスタンストレーニングに伴う筋硬度の長期的な変化を捉えることを目的とした. 本研究では若年男性23名(トレーニング群13名,コントロール群10名)を対象に実験を実施した.当該年度は,肘関節伸展動作におけるレジスタンストレーニングを対象とした.被験者は仰臥位となり,肩関節を90度屈曲させ,検者が肘を支えることで被験者の動きを安定させた.最大挙上重量(1RM)の80%の重量のダンベルを用いて,2秒間で短縮性収縮による肘関節伸展を,2秒間で伸張性収縮による肘関節伸展を実施し,それを8回継続した.セット間には90秒の休憩を挟んで,合計5セットを1セッションとした.本研究では,このレジスタンスエクササイズを週3日,6週間実施するトレーニングプログラムを採用した. 上腕長近位70%部位において,上腕三頭筋長頭の筋硬度を,超音波エラストグラフィ法により測定した.その際,被験者は机の上に伏臥位となり,両腕を脇の横に置き,手首を回内させた.レジスタンストレーニングプログラムの実施前後で,筋硬度変化を定量した. その結果,筋硬度は6週間のトレーニングプログラムの前後で有意な変化を示さなかった.このことは,前年度観察されたレジスタンストレーニング初期の筋損傷は,トレーニングプログラムを遂行する過程で徐々に回復し,6週間のトレーニングプログラムを終える頃には完全に回復していることを示唆するものである.それ故,レジスタンストレーニング初期の筋損傷の危険性に注意することで,我々は本研究で採用したレジスタンストレーニングプログラムを安全に継続することが可能であるといえよう.
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Research Products
(6 results)