2012 Fiscal Year Research-status Report
運動中のセカンドウインド促進のための骨格筋代謝産物の除去に対するアミノ酸摂取効果
Project/Area Number |
24700717
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 孝禎 福井工業高等専門学校, 一般科目教室(自然科学系), 講師 (60413770)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 栄養学 |
Research Abstract |
メタボリック・シンドロームおよび生活習慣病の一次予防に運動習慣の獲得は必要不可欠であるが、“運動はつらい”という印象からドロップアウトしてしまう者も多い。 運動開始直後あるいは高強度の運動時に骨格筋において産生されるアンモニアは、ピルビン酸や乳酸蓄積のトリガーとなり、自覚的運動強度(運動のつらさ)を増大させる。アンモニアの蓄積を抑制できれば、運動のつらさも軽減できるかもしれない。 アンモニアは主に肝細胞内のミトコンドリア(Mit)における尿素回路にて代謝される。尿素回路は複数のアミノ酸から構成されるが、Mit外にそれらが抱負に存在すると、受動的にMit内に取込れ、反応速度が高まるといわれている。しかし、受動的な取込については明らかにされていない点が多い。 そこで、平成24年度からの2ヵ年計画で、本研究ではMit外に高濃度の尿素回路構成アミノ酸が存在した場合のMit内への受動的な取込について明らかにする。具体的には、アミノ酸のMit内への取込はオルニチントランスポーター(ORNT1)が関与するが、各組織におけるORNT1の発現量を定量化し、アミノ酸摂取に伴う各組織へのアミノ酸受動的取込量とORNT1の発現量との関係を明らかにする。 但し、上記検討に先立ち、実験環境の整備、実験機材の確保、および実験手順の確認等を行う必要があった。まず、実験環境の整備ついては、動物実験の実施に際しての諸規定、ならびにガイドラインを制定し、それに基づき、施設の確保・整備を行った。その後、上記検討に必要な機器を確保し、実験手順の確認に着手した。本研究は、今回申請した実験機器を利用した実験計画のため、機器の使用方法やそれらを用いた分析手順等について細部にまで確認を行う必要があった。そこで、広範な文献研究を実施し、機器の使用方法や分析手順を確認し、本研究の実験手順に即して複数回の予備実験を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では、3年間の研究期間のうち、最初の2ヵ年で、各組織におけるORNT1の発現量を定量化し、尿素回路を構成するアミノ酸の摂取に伴う、各組織へのアミノ酸受動的取込量と、ORNT1の発現量との関係を明らかにする。研究実績の概要においても示したとおり、上記検討を行う2ヵ年の初年度において、動物実験の実施に際しての諸規定、ならびにガイドラインを制定し、それに基づき、施設の確保・整備を行った。また、前述の後、上記検討に必要な機器を確保し、実験手順の確認を行った。機器の使用方法やそれらを用いた分析手順等については、今回申請した実験機器を利用するため、広範な文献研究にもとづき、機器の使用方法や分析手順を確認した。さらに、前述にもとづき、本研究の実験手順に即して複数回の予備実験を行った。以上から、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断される。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要および現在までの達成度においても示したとおり、現段階では、動物実験実施に際しての諸環境の整備、必要機材ならびに実験室の確保、および文献研究にもとづく分析手順の確認等を完了している。また、前述にもとづき予備実験を重ねた。2ヵ年計画の2年目には、予備実験にもとづき本実験を実施し、データの収集に着手する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|