2012 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレスに着目した膝前十字靱帯再建術後にみられる骨格筋萎縮の予防戦略の開発
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24700719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
安藤 大輔 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 総合教育学群, 講師 (10447708)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 骨格筋萎縮 / 酸化ストレス / 抗酸化物質 / ACL / 前十字靱帯 |
Research Abstract |
本研究の目的は,酸化ストレスを軽減する抗酸化物質の投与がACL再建術後の骨格筋萎縮を抑制することができるかを検討することである.本研究は可能な限り早期に研究成果を社会に還元すること考慮し,すでに薬局等で健康補助食品(サプリメント)として市販されているα-リポ酸を抗酸化物質として用い,手術後4週間の大腿部の骨格筋萎縮率の差をα-リポ酸摂取群とプラセボ摂取群で比較する研究である. 研究の初年度にあたる平成24年度は,研究を実施する病院に勤務する研究協力者である医師や理学療法士,臨床検査技師との意思疎通をはかった.また,他の研究協力者とも検体の測定協力のお願いに加え,研究の具体的な実施方法と今後の課題についての意見交換および協議を行い具体的な研究計画を構築した.そして,本研究計画に関しては当初研究代表者の勤務校に設置されている倫理審査委員会に申請する予定であったが,臨床研究という研究の特性を考慮し,予定を変更し研究を実施する病院に設置されている倫理審査委員会にて研究計画内容の倫理審査を実施し,研究計画の修正等を経て承認を得た.さらに,その臨床試験に関する研究計画を日本医師会治験促進センターの臨床試験登録システムに登録した(日医治促ID:JMA-IIA00112,試験標題:膝前十字靱帯再建術後の骨格筋萎縮に対するα-リポ酸投与の影響―無作為化比較試験).現在,その研究計画に基づき,研究対象者のリクルートを開始している段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究という研究の性格上,研究対象者をリクルートする段階で,研究対象となる治療を受ける方が存在し,さらにその中で研究参加の同意を得られた方を研究対象者にする必要がある.現在,研究の進行状況が遅れている一番大きな理由として,そのリクルートの段階で研究対象となる方の人数が当初の予想を下回っていることが挙げられる.また,担当医師の判断で研究へのリクルートを見合わせることもある.さらに,研究計画に関する具体的な方法を構築していく中で様々な部署との調整が必要となり,最終的な研究計画の構築が当初計画より遅れてしまったことも1つの理由である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に構築した研究計画に基づき研究を遂行していく.研究を実施する病院との連携が研究を円滑に遂行するために必要なため,研究代表者の所属校に在籍する研究協力者にも担当医師との調整をお願いし,一人でも多くの対象者をリクルートできるよう努める.また,再度倫理申請等が必要になるが,他の医療機関への協力も含め調整する予定である.それも難しいと判断された場合は,最終年度に基礎研究計画の追加等を考慮していく予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在,摂取するサプリメント,採血に関わる消耗品,血液検体を処理・保存するための消耗品等に関しては約10名分をすでに購入しているが,順調に対象者のリクルートが進んだ際には,追加購入のために使用する.そして,研究対象者のリクルート状況を見ながら研究同意書等の印刷に必要な消耗品,測定検体に必要な備品,測定するためのキットや測定に必要な消耗品等を購入するために使用する.また,血液検体の測定は他の研究機関で実施するため,測定に関する事前の打ち合わせや検体測定にいくための交通費,検体の輸送費,測定補助者への謝金等に使用する.さらに,病院との打ち合わせの段階で血液を保管しておくフリーザーの容量が限られていることが判明したため,血液サンプル保管用のフリーザーを購入する予定である.
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