2013 Fiscal Year Research-status Report
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24700781
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
建木 健 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 助教 (70387512)
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Keywords | 自動車運転 / 追跡調査 |
Research Abstract |
研究1)2008年から2012年に静岡県自動車学校において自動車運転評価を受けた方を対象に郵送によるアンケート調査を実施した。結果)自動車運転評価受講者159名に対して、アンケート調査表を送付し67名より回答を得た。平均年齢56.5歳であり、運転を再開している人は8割程度であり、概ね通勤や仕事で使用していることが明らかとなった。「ヒヤリ ハット」の経験の有無については、59%(34人)の人が経験しており、主な内容は注意力及び集中力の低下にともなうものが多かった。事故歴については、接触など軽微なものも含め全体の22.6%であった。この調査期間まで平均期間31.2ヶ月であることから考えると事故を起こすリスクは極めて高く、今後は安全講習をはじめ運転再開後のフォローアップも課題である。 研究2)シュミレーターの検査結果である反応速度の反応の時間的バラつきに注目をして運転評価の指標となるのではないかと考え,これまでに実施されてきた自動車運転評価をもとに検討を行った。対象)2008年から2012年に静岡県自動車学校で自動車運転評価を受けた方(身体機能障害を有しない)を対象に,運転評価受講者150名の結果(欠損値あり)をもとにシュミレーターの評価結果と運転評価との関係性を明らかにした。結果)自動車運転指導員による路上での自動車運転評価における評価結果とシュミレーターによる評価の関係性は単純反応時間ブレーキのムラF(3,145)=7.690、p<0.1であり単純反応時間ブレーキのムラにおいて有意な差があることが明らかとなった。 研究3)上記研究に加え、近隣病院とホンダ交通教育センターの協力により自動車運転再開プログラムである認知リハ訓練(Off-road訓練)と実車訓練(On-road訓練)のプレスタディを実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2013年度入力したデータ(159名)分のデータ解析が予定通り進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1)On-road評価とOff-road評価との関係性を明らかにする。(2013年度より継続) 2013年度にデータ入力したものをもとに統計処理等行う予定。(現在も進行中)さらにこれらのデータに加え警察庁方式運転適性検査K-2のデータの解析を行う予定である。 2)2013年に実施したプレスタディおよび上記分析をもとに自動車運転プログラムを実施しその有効性を明らかにする。 (研究する上での課題) 自動車運転再開プログラム実施のための研究協力者の確保が困難であることが予測される。またプレスタディより、総合的な訓練効果を示すには長期的な介入が必要であることが予測される。対応方法として、自動車運転プログラムすべての項目についての有効性を確認するのではなく、分析データから得られた情報をもとに対象者(30名程度)に対して集中的かつ特異的に訓練を実施し、実車運転に与える影響と有効性を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
運転再開プログラムの実施に当たり、プレスタディが済んでおらず、また障がい者の自動車運転にかかわる法制度との関係もあり実施が遅れていた。 次年度は介入プログラムをホンダ交通教育センターおよび静岡県自動車学校及び各種病院、福祉施設にて実践を行いデータの蓄積を行っていく予定。
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