2012 Fiscal Year Research-status Report
幼稚園・保育所における父親を対象にした子育て支援策の効果の検証
Project/Area Number |
24700782
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Shitennoji University |
Principal Investigator |
田辺 昌吾 四天王寺大学, 教育学部, 講師 (00512831)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 父親 / 子育て支援 / 幼稚園・保育所 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
本研究は、社会的に注目を集めている「父親の育児」に焦点をあて、父親がよりよい状態で育児を行うためには、幼稚園・保育所において、どのような子育て支援策が必要であるのか、また効果的な支援を行うために求められる保育者の専門性とはどのようなものなのかを明らかにするものである。 今年度の研究内容は、幼稚園・保育所における父親支援策の現状を把握するための質問紙調査の調査設計を、研究代表者がこれまでに実施した乳幼児をもつ父親を対象とした質問紙調査の結果の再解析、子育て支援に積極的に取り組んでいる幼稚園への訪問、および近年発刊された子育て支援に関する文献を検討することから実施した。質問紙調査の設計は概ね完了し、平成25年6~7月頃に調査を実施する予定である。 また、乳幼児をもつ父親の意識を明らかにし、効果的な支援内容を検討するために、地域子育て支援拠点事業(ひろば型)において父親サークルを組織し、積極的に活動している父親およびひろばの支援者と数回にわたる会合をもった。その議論の内容を反映させた一つの結果として、「パパの子育て・親育ち・応援フォーラムinいずみ」を開催し、研究代表者はコーディネーターとして参画し、市民に対する啓蒙活動を行った。本フォーラム参加者に対して質問紙調査を実施し、その結果、父親に対して支援を行う上で、パートナーの母親の協力を得ることが有効な支援につながること、親子で参加し子どもと共に過ごすイベントに対するニーズが高いこと、他の父親とつながることを求める父親も一定数いることなどが示唆された。この結果を25年度実施予定の質問紙調査に反映させるとともに、父親サークルのメンバーおよび支援者と引き続き議論を行い、25年度のサークルの事業計画を立案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度中に、近畿圏の幼稚園・保育所各250箇所、計500箇所を対象に、父親支援策の現状を把握するための質問紙調査(第一次調査)を実施する予定であったが、調査設計の遅れにより、平成25年6~7月の実施予定に変更となった。一方で、地域で父親サークルを運営し、育児に積極的であると想定される父親およびサークルの支援者と協働することで、父親の意識および支援者に求められる役割等について示唆を得ることができ、25~26年度中に実施を計画している父親および保育者を対象とした質問紙調査(第二次調査)の設計に反映できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度中に実施予定であった質問紙調査(第一次調査)を平成25年6~7月頃に実施する。本調査の実施および結果の解析と同時並行で、父親および保育者を対象とした質問紙調査(第二次調査)の設計を行い、平成25年度中に調査を実施できるように研究を進める。 また、第一次調査の結果について、平成26年3月に開催される日本発達心理学会で発表できるように解析を進める。 さらに、平成24年度から引き続き、地域子育て支援拠点事業(ひろば型)の父親および支援者と協働していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度中に実施予定であった質問紙調査(第一次調査)が実施できなかったため、次年度への繰越金が生じた。本質問紙調査(第一次調査)は平成25年6~7月頃に実施予定であり、繰越金は調査用紙の印刷費および郵送費として執行する予定である。
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