2012 Fiscal Year Research-status Report
米国における保育者の専門性とその向上運動の実態に関する調査研究
Project/Area Number |
24700785
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagoya Management Junior College |
Principal Investigator |
松山 有美 名古屋経営短期大学, その他部局等, 講師 (20613996)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 保育者 / 専門性 / 米国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、米国における「保育者の専門性」の実態を把握し、いかにして専門性の向上がはかられようとしているのかを明らかにすることで、米国のみならず日本の社会においても重要な責務を担う保育者たちの職業威信を向上させる具体的な道を策定することである。また本研究は、民間主導型の保育が展開される米国社会の保育研究を通して、保育者の専門性とはいかなるものかや彼ら・彼女らをめぐる適切な労働環境の確保という重要な課題が等閑視されるなかで加速する、日本社会における保育をめぐる規制緩和に対して一石を投じる役割を担っている。 そこで、本年度は米国において調査を実施した。保育現場で働く保育者への聞き取り調査を行った。また、保育に関わる行政機関や保育団体を訪問し、担当者に対して聞き取り調査を実施した。保育現場および関連機関・団体への訪問の際は、そこで発行されている資料の収集を行いそのデータの整理も行った。各地域における子育て支援やその実施状況など地域で取り組んでいる保育活動に関する資料を収集した。大都市部および地方における調査を実施したことで、多様な保育現場での調査が可能となった。 これらの調査から得た成果の一部は、シンポジュウム等での発表を通して積極的に公開してきた。それらの発表では、日本社会においてこれまであまり注目されることのなかった米国の保育という視点が提供する保育者の専門性の意味とその向上に向けた方策への提言を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的に沿って調査研究を実施し、おおむね順調に進んでいる。都市部と地方での調査を実施したことで多様な保育形態をみることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的を達成するために、研究計画に沿って調査等を実施する予定でいる。特に、保育者養成に関わる機関への調査をさらに実施し、またそれに関わる資料収集も実施す予定である。また、論文や学会発表という形で、調査の成果を積極的に公開していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査に必要な機材の購入および調査旅費の使用を計画している。また、資料整理のための人件費を利用する予定である。
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