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2013 Fiscal Year Research-status Report

メイラード反応がビタミンの動態に与える影響の網羅的解析

Research Project

Project/Area Number 24700798
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

能見 祐理  お茶の水女子大学, 生活環境教育研究センター, 研究機関研究員 (20614887)

Keywordsピリドキサミン / メイラード反応 / ペントース
Research Abstract

ビタミン由来メイラード反応生成物の探索を行った結果、ピリドキサミンとキシロースとの反応で生成する主要なメイラード反応生成物 (XP-1)を見出した。平成25年度は、この反応生成物の単離と構造解析、および生成機構の解析を行った。
ピリドキサミンとキシロース (各60 mM)を0.5 M リン酸緩衝液(pH 7.4)に溶解し、90℃で5時間反応させた。得られた反応溶液を分取HPLCに供して精製し、主要な生成物であるXP-1についてESI-TOF-MS, NMRを用いて構造解析を行った。また、反応機構の解析のため、13Cで標識化したキシロースを用いて同様の実験を行った。
ESI-QTOF-MSによる質量解析および組成演算の結果から、XP-1は分子量263, 分子式 C13H13N1O5であると決定した。これはキシロース1分子、ピリドキサミン1分子から水2分子、アンモニア1分子、水素1分子が脱離した構造に相当する。またNMRによる構造解析の結果、XP-1は新規化合物であることが確認された。また、13C標識化キシロースを用いて実験を行った結果、キシロースの1位の炭素の反応部位が明らかになった。
さらに、XP-1定量のためのLC-MS/MSメソッドを構築することができた。今後はこのメソッドを用いて、各種反応条件がXP-1生成に与える影響を明らかにするとともに、本物質の食品中の動態についても解析していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでに見出されていないメイラード反応生成物の探索と同定という目的を達成するために、極性の高い物質の分離が得意な分析カラムを戦略的に用いることで、当初の狙い通りに新規なピリドキサミン由来メイラード反応生成物を見出すことに成功した。また、本物質を定量するためのLC-MS/MSメソッドも構築することが出来たので、おおむね当初の計画通りに進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

今回新たに見出されたピリドキサミン由来メイラード反応生成物XP-1について、各種反応条件がXP-1生成に与える影響や実際の食品中の動態について明らかにしていきたい。また、XP-1の化学構造から抗酸化活性が高いことが推測されるため、本物質の生理的意義についても検討していく予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

昨年度からの繰り越し金額があったため。
また、物質を単離する際に各種クロマトグラフィー操作でもう少し試行錯誤するかと予想していたが、比較的単純な操作のみで物質の単離作業が進行したため、作業に関わる消耗品代を抑制することができた。
今後はLC-MS/MSを用いてモデル溶液や食品由来のサンプルを分析するため、サンプル前処理の検討を行うことになる。これら前処理用の消耗品や、LC-MS/MS用の試薬、溶媒など、ランニングコストが比較的高い消耗品代に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ピリドキサミン由来メイラード反応生成物の化学構造

    • Author(s)
      能見祐理、大塚譲
    • Organizer
      日本農芸化学会2014年度大会
    • Place of Presentation
      明治大学生田キャンパス

URL: 

Published: 2015-05-28  

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