2012 Fiscal Year Research-status Report
嚥下調整食の新規開発に伴う食品物性指標に関する研究
Project/Area Number |
24700809
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
谷米 温子 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (30586326)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢者用食品 / テクスチャー解析 |
Research Abstract |
嚥下調整食を用いた力学物性値と咽頭部における流速との関係を明らかにするために、力学物性測定を中心に行った。機器による力学物性測定法として、テクスチャー測定を行い、市販の嚥下調整食の物性値を明らかにし、厚生労働省の規定する高齢者用食品の物性規格との比較検討を行った。合わせて嚥下調整食の咽頭部での最大流速を測定し、テクスチャー測定から得られる物性値との関係を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画の試料は、嚥下調整食として介護の現場での経験に基づいて作成され、実際に使われている食品を中心に、ゾル状、ゲル状、固体状と測定する予定としていた。 実際にはゾル状、ゲル状の測定は行ったが、固体状の測定については今後の検討課題である。 計画が遅れた理由として、産休を取得したため、実験期間が実質3か月短縮された。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の結果を踏まえて、嚥下調整食品の物性を検討する試料として固体状食品について検討し、ゾル状、ゲル状、固体状と状態によらない嚥下調整食の物性指標を構築する。合わせて嚥下調整食品の試作品に関して、超音波による咽頭部での食塊の流速分布の測定と機器による力学物性の測定を行う。機器による力学物性値として、テクスチャー測定による物性値とその他の機器による物性値(動的粘弾性値や粘度など)と比較を行い、ゾル状~固体状まで状態の異なる食物について、誤嚥の危険性を推測できる力学物性値について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
固体状嚥下調整食のテクスチャー測定を行い、厚生労働省の規定する高齢者用食品の物性指標の有用性を検討する。テクスチャー測定器の機能を追加購入し、固体状食品の測定を可能なように制御システムを検討する。合わせて超音波により咽頭部での流速を測定し、誤嚥の危険性と力学物性値との関係から、嚥下調整食の誤嚥の安全性・危険性を評価しうる物性指標を明らかにする。
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