2014 Fiscal Year Research-status Report
ショウジョウバエ疾患モデルを使う食品成分の新規な評価系・探索系の構築
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24700837
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Research Institution | Yamanashi Gakuin Junior College |
Principal Investigator |
萱嶋 泰成 山梨学院短期大学, その他部局等, 准教授 (90365453)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. イミダゾール・ジペプチドの一種であるアンセリンとカルノシンについて、ショウジョウバエを用いた投与実験の結果、これらの分子が細胞における三大栄養素の代謝に糖代謝の調節を介して作用していることが示唆された。 2. タマネギに含まれる含硫アミノ酸について、哺乳類で確認されている男性ホルモンの増強作用を確認すべくショウジョウバエを用いて投与実験を行ったところ、加齢に伴うオスの繁殖能低下を抑制する可能性を明らかにした。 3. 茶ポリフェノールでいわれている脂肪蓄積の抑制効果について、ショウジョウバエ幼虫の脂肪体とよばれる組織を観察することでその効果が確認できることを明らかにしていたが、1) 脂肪体観察のアッセイ系が茶ポリフェノール以外の食品成分についても脂肪蓄積抑制効果の有無を確認できること、2) 形態的な特徴だけでなく定量的な測定が可能であること、3) 定量的RT-PCR法を組み合わせ、脂肪蓄積抑制効果がある場合は脂肪体における抗酸化関連遺伝子であるSOD2の遺伝子発現量を調べればよいこと、を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
機能性を有するとされる多くの食品成分について、ショウジョウバエによる十分な検証を行うことができた。所属の異動があったために研究進展の停滞も懸念されたが、これまでが当初の予定を超えて進展していたこと、前所属への頻繁な出張と共同研究によって進展の停滞を防ぐことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となることから、これまでに得られたデータの発表に努めていく。現所属におけるショウジョウバエを用いた実験系を拡充させ、より精度の高い実験が実施できるようにする。
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Causes of Carryover |
所属の異動があったが、現所属先に十分な機材があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ショウジョウバエ観察用となる顕微鏡の蛍光ユニットや、ショウジョウバエ飼育用インキュベーターなどの機器備品を購入するなど、現所属におけるショウジョウバエ飼育の拡充を図る。
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